...……宿へ遁返(にげかえ)った時は、顔も白澄むほど、女二人、杓子と擂粉木を出来得る限り、掻合(かきあ)わせた袖の下へ...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...澄むの難く濁るの易き...
伊藤左千夫 「茶の湯の手帳」
...水淀みて、可成り深くして、清く澄む...
大町桂月 「足柄の山水」
...・夜あけの星がこまかい雨をこぼしてゐる・鳴くかよこほろぎ私も眠れない星空の土へ尿する・並木はるかに厄日ちかい風を見せてゐる秋晴れの音たてゝローラーがくる□・二百二十日の山草を刈る□・秋の水ひとすぢの道をくだるすわればまだ咲いてゐるなでしこ・かるかやへかるかやのゆれてゐるながれ掻くより澄むよりそこにしゞみ貝・水草いちめん感じやすい浮標(ウキ)□月がある...
種田山頭火 「行乞記」
...あれはうちの灯・冴えかえる夜の酒も貰うてもどる・つまづいて徳利はこわさない枯草樹明君に・燗は焚火でふたりの夜・雪ふる其中一人として火を燃やす・雪ふるポストへ出したくない手紙仕事すまして雪をかぶつて山の家まで晴れて雪ふる里に入る・雪がつみさうな藪椿の三つ四つ一人にして(マヽ)の音澄む・のどがつまつてひとり風ふく・ふるよりつむは杉の葉の雪雪のふるかなあんまりしづかに・雪...
種田山頭火 「其中日記」
...澄めば濁り、濁ればまた澄む...
種田山頭火 「其中日記」
...……(草津雑詠)もめやうたへや湯けむり湯けむりふいてあふれて湯烟の青さ澄む揉湯――時間湯...
種田山頭火 「旅日記」
...燈火(ともしび)の色はいやに澄む...
永井荷風 「すみだ川」
...故に彼の觀照が澄めば澄むほど...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の死」
...一方は澄むことによって美しい...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...』『そのかはりに月影が澄む...
長谷川時雨 「こんな二人」
...』『魚は住まずも月が澄む...
長谷川時雨 「こんな二人」
......
松本たかし 「松本たかし句集」
...早く言えば澄むとか濁るとか問題にならぬところの演目の様に見える...
三好十郎 「俳優への手紙」
...空は澄むかぎりな清明を見せて...
吉川英治 「親鸞」
...おれと暮すなら、おれを信じろ」行々子気の向くまま、心の澄むまま、遊ぶまま、狂いたいまま、しかも無理はしないで、この天地間に、水ほど、領野を自分の物にしきって、自由に暮しているやつはない...
吉川英治 「平の将門」
...木の間に澄む秋空をしばらく仰いでいた...
吉川英治 「源頼朝」
...しかし水の澄むような落着きに帰ると...
吉川英治 「源頼朝」
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