...かすかに寂しい秋の呼吸を漂はせてゐるやうであつた...
芥川龍之介 「舞踏会」
...いかにも女優さんらしい華やかさを全身に漂わせているヤケマブ(美人妻)だ...
高見順 「いやな感じ」
...女の顔には笑いが漂うていた...
田中貢太郎 「黄金の枕」
...直接には日本漂民で尾張の船乘岩吉...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...暗影の漂った沈重さが顔には印せられた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...漂泊を好む動物に似ている...
中里介山 「大菩薩峠」
...あちらこちらに停滞漂浪していたのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...硫気はいよいよ漂い...
中里介山 「大菩薩峠」
...海へ出た魚師かなにかが災難で漂流して...
中里介山 「大菩薩峠」
...極めて好条件の漂着であったことに相違はありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...さうして笑ふ時はそこにただ笑ひが漂ふやうであつた...
堀辰雄 「ルウベンスの僞畫」
...彼の大槻先生の『大言海(だいげんかい)』なども植物に関してはこの旧説の中に漂うている辞書の一つである...
牧野富太郎 「植物記」
...お前の 懐しい乳白色の面の上に穏やかに遮られた北の日光を漂わせよ夜は...
宮本百合子 「五月の空」
...千石船が徳川時代にグリーンランド迄漂流しつつ決して壊れてしまわなかったということを面白く思います...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それらの町の家家から漂う煙は...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...漂う白雲の間を漏れて...
森鴎外 「杯」
...それが主(ぬし)なく漂(ただよ)って行くものとは思えないので...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...人々の憂(うれ)わしげな気もちが漂(ただよ)い合った...
吉川英治 「宮本武蔵」
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