...それでも此滑稽な顏を見たが最後...
石川啄木 「菊池君」
...滑稽な惨めさに封鎖されていた...
海野十三 「ネオン横丁殺人事件」
...滑稽なことに必ずその超絶的思想とは逆のものが混入してくる...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...都の人の身振りを真似るくらゐ浅間しく滑稽なものは無いのだ...
太宰治 「右大臣実朝」
...何となく滑稽な感じだつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...大衆的には極めて安価な而もやや滑稽なレッテルにさえ堕して了った...
戸坂潤 「クリティシズムと認識論との関係」
...恐ろしく滑稽なことに相違ない...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...(二)排星運動の動機土佐派が横浜埋立事件を以て星氏の罪悪を弾劾せむとしたるは極めて滑稽なり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...されば滑稽なるわが日和下駄(ひよりげた)の散歩は江戸の遺跡と合せてしばしばこの明治初年の東京を尋ねる事に勉(つと)めている...
永井荷風 「日和下駄」
...それよりか悲痛にして、なお滑稽なのは、抜からぬ顔で行燈から出て来たピグミー先生で、得意の鼻をうごめかしながら、「どうです、この方が、ズッと景気がよいじゃありませんか」しかも、机竜之助は何とも答えません...
中里介山 「大菩薩峠」
...若松みなとのゴンゾは花よ、粋(いき)な手さばき日本一……金五郎は、滑稽な恰好で、天狗取り荷役のしぐさで踊りだした...
火野葦平 「花と龍」
...なんとなく滑稽な気がし出してからからと笑ったが...
北條民雄 「いのちの初夜」
...ひよつとしたらそれが滑稽なためかも知れない...
北條民雄 「独語」
...彼女はその滑稽な帽子を自分の頭の上にのせた...
堀辰雄 「「オルジェル伯爵の舞踏會」」
...その滑稽な隆造の肉体は...
牧野信一 「白明」
...――それは小さな滑稽な事件だったが...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...まったくそれは、甚だ効果のない狂言で、父を子供たちにとって厭わしいものに、いやなお悪いことには、滑稽なものに、するばかりです...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その頃までなお“日清談判破裂シテ……”などという今から思えば滑稽なほど粗朴な軍国調が歌われていた...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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