...早朝から濃い灰色の雲が空を蔽つてゐて、空気が湿つぽく、風が吹いてゐる...
アルチバシェッフ・ミハイル・ペトローヴィチ Artsybashev Mikhail Petrovich 森林太郎訳 「死」
...下から上って来る湿気や...
石川欣一 「可愛い山」
...月待草に朝露しとど湿った...
伊藤左千夫 「紅黄録」
...第一六五、ローマ宗葬式の景況ローマ宗葬式のときは、刷毛体のものあり、これを水に湿し、送葬のものをして代わる代わるその柄をとりて、一、二滴を棺の上に振り掛けしむ...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...じめじめした湿地と薄暗がりとを娯しんでいるのだ...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...その条件がなかなか厄介で「今は一年中で最も湿気(しけ)る季節だから...
辰野隆 「愛書癖」
...それだから風のない雲のないそして湿気の多い晩に露が多い訳である...
寺田寅彦 「歳時記新註」
...陰湿なのでしょう...
豊島与志雄 「男ぎらい」
...……少し天気が湿っぽかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...敷布団が湿ってるから取代えてくれと云った――そのことは看護婦になだめられて諦めた...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...「米友さん」「何だい」「襦袢(じゅばん)まで湿(しめ)ってるんだよ」「なら襦袢まで脱いだらよかろう」「襦袢まで脱げば裸(はだか)になってしまうじゃないか」「裸だって仕方が無え」「裸になるのはいやだねえ」「いやだって...
中里介山 「大菩薩峠」
...かの湿気が全くなく...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...雨あがりの寒い湿った日だから...
林芙美子 「貸家探し」
...加密爾列(カミツレ)の煎汁と樟脳の湿布を頬にあてていた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...その小さな、汚(きたな)い、湿気の多い村は、A川に沿っていた...
堀辰雄 「三つの挿話」
...小人この恵(めぐみ)ある湿(うるおい)の中では...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...もしもこれらの湿地を意味する語または地名が...
柳田國男 「地名の研究」
...また黙って霜解けの湿った路の上へ筵を敷いて上から踏んだ...
横光利一 「南北」
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