...飼桶(かいおけ)に水が湛(たた)えられている...
芥川龍之介 「おぎん」
...いつか何となく人懐(ひとなつか)しい暖みを湛(たた)えているようであった...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...徒らに広々と湛えているばかりだった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...さすがに憲兵や警官たちの目にも涙が湛えられていた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...へうへうたり山頭火!ゆうゆうたり山頭火! 湛へたる水のしづかさだ!八月七日曇――雨...
種田山頭火 「其中日記」
...例の美しい八町の杉並木は沈んだやうな暗緑色を刷いて連なつてゐる塔ヶ島の蔭になつてゐるその邊は水の色も日光を反射しないので硫酸銅のやうな美しい紫色を湛へてゐる...
近松秋江 「箱根の山々」
...今の資本家対労働者の関係に何処か不合理なもののあること位は俺も知っている……君は今母親のことを話しながら目に一杯涙を湛えている...
豊島与志雄 「過渡人」
...それらの絶望が如何にほのぼのとした明るみを湛えていることを大抵は感ずる...
豊島与志雄 「今日の条件」
...常に清冽な水が池に湛えていた...
豊島与志雄 「樹を愛する心」
...遠い山陰に夕靄の色が湛え初めると...
豊島与志雄 「土地」
...彼女は薄ら笑いに似た影を口元に湛えながら...
豊島与志雄 「反抗」
...岩の凹(くぼ)みに湛(たた)えた春の水が...
夏目漱石 「草枕」
...微笑を湛(たゝ)へて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...バケツとかな盥(だらい)に水を湛へて折れ残りたる萩の泥を洗へりしかど...
正岡子規 「小園の記」
...目に涙を湛(たた)えている...
森鴎外 「魚玄機」
...李湛(りたん)...
吉川英治 「三国志」
...幕下の李湛(りたん)...
吉川英治 「三国志」
...宗湛はその足ですぐ三条の茶屋四郎次郎の家へ行った...
吉川英治 「新書太閤記」
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