...葉子のきげんは沈むような事はあっても狂暴になる事は絶えてなかったので...
有島武郎 「或る女」
...そして別な方に沈むものゝやうに確かに思はれますがね』とジユウルが云ひました...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...而して誤りて落下し海に沈む...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...其の向うには、鰻や鮒を入れた大きな魚籃(びく)が半分水に浸(ひた)って、もう其の向うは乱れ葦の縦横に生い茂って、雲つく程伸びたのもあれば、半(なかば)からぽっきと折れたのもあり、葉が浮くやら、根が沈むやら、影が水に映って、水が影を揺(うご)かして、影か形か、形か影か、深いか浅いか、一切分らない...
徳冨蘆花 「漁師の娘」
...杓子おぼろに沈む...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...けれどももう少しで朦朧(もうろう)の境(さかい)に沈むべき性質(たち)のものであった...
夏目漱石 「門」
...沈むとしても、その前に救助船が来ることを確信して、救命艇に乗る事を拒絶した者も尠くない...
牧逸馬 「運命のSOS」
...国の南に北に西に東に渡る血の中に愛蘭(アイルランド)の星の沈む時がもう眼の前に迫っているのであった...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「ウスナの家」
......
正岡子規 「俳諧大要」
...ひとしきり水の中に素早いさざ波を立てて沈む雀(すずめ)ほどの小さい水鳥は...
室生犀星 「姫たちばな」
...(思に沈む...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...打ち沈む...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...血脈は沈む一途(いっと)である...
柳宗悦 「工藝の道」
...善が沈む時、世には乱れが来るではないか...
柳宗悦 「工藝の道」
...一切の工程を自らでなさねばならぬ不自由さに沈むであろう...
柳宗悦 「工藝の道」
...今は個人のみ活きて時代は沈む...
柳宗悦 「民藝四十年」
...コンコルド女神老けにし春の雨シヤンゼリゼ驢馬鈴沈む花曇騎手落す春寒の野やみぞれをりここでは句にはならぬ...
横光利一 「欧洲紀行」
...このまま空しく帰るとしたら姫の泣き沈む姿を見なければならない...
吉川英治 「親鸞」
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