...お鈴はこの田舎訛りにいつか彼女の心もちも或気安さを持ち出したのを感じた...
芥川龍之介 「玄鶴山房」
...同時にまた気安い軽蔑(けいべつ)を感じた...
芥川龍之介 「春」
...彼等のどの言葉にも行為にも、上品さと陶冶とが見られ、衒うところも、不自然な隔意もなく、我々に対する心づかいも、気安く、同情を以て与えられた...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...まことに気安くて都合がよかったのでした...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...第一気安だろうと思って...
谷譲次 「踊る地平線」
...そう言ってくれるのを自分でも気安めだ...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...「あなたは二晩ほどお休みになりませんね」とホームズは彼独特の気安い愛想(あいそう)のよい調子で云った...
コナンドイル Conan Doyle 三上於莵吉訳 「黄色な顔」
...私には気安いのだ...
豊島与志雄 「復讐」
...何の気兼ねもない気安いものに思われた...
豊島与志雄 「ものの影」
...兄は御存じのとおりの気安そうな快活な調子で...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...汚れた土を崩す事は気安めではない大きい冷い屋根を引つぺがへして浪の泡沫をふりかけやうか!それとも長い暗いトンネルの中へ鎖の鍵を持つてゐるムカデをトコロテンのやうに押し込んでやらうか!奈落にひしめきあふ不幸な電気人形よ波を叩いて飛ぶ荒鷲のツバサを見よ海よ海!海には自由で軽快な帆船がいつぱいだ...
林芙美子 「蒼馬を見たり」
...目的もなにもない酔ひと云ふものは気安くて...
林芙美子 「浮雲」
...遂にはその気安さそのものさえ自分を苦しめ出してくるのだった...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...ただ一人で死ぬ気安さを述べている(例えば前出三の九...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...安いこれらの品を気安く用いた...
柳宗悦 「工藝の道」
...父の納骨を尽くすませた気安さに...
横光利一 「旅愁」
...気が狂(ちが)ふので無いか知ら……どうして気安いことがあろ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...どこか気安く語られるのであった...
吉川英治 「新書太閤記」
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