...下枝は我に取縋(とりすが)りて、得(え)堪えぬ苦痛を訴えつつ、助けてよ、と歎くになむ...
泉鏡花 「活人形」
...その栄光をうべなふに――だが其の栄光を支へてゐたのは汚い泥土の湿地を匍匐(はらば)ふ歎く葦原の類(たぐひ)のみでない勝利の偉勲の刃(やいば)でもない...
上里春生 「傾ける殿堂」
...ヨブまた植物に再生ありて人にこれなきを歎く...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...人の運命を歎くのである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...平家に於て獨り歎くべきに非ず...
高山樗牛 「瀧口入道」
...歎くと思ったから...
田中貢太郎 「母親に憑る霊」
...冷たい小さい雨の粒が忍び歎く音を立てている...
豊島与志雄 「湖水と彼等」
...歎くこと多かりしかど死ぬ際に子を思ふこと万にまさる重態で死の幻を見た刹那の感想である...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...歎くが如く喜ぶが如く甚だ単純でない所が晶子さんの開拓した明治抒情詩の新境地であるが...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...夕暮に弱く寂しく予め夜寒を歎く山の蟋蟀この歌では「予め夜寒を」が字眼で之が無ければ歌にはならない...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...あまりに多數のごろつきの玄關に來るのを歎く母の乞を容れて...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...大きな石を袂に入れて……身も世もあらず歎く母親の心を思う時...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...仕立て上げて手も通さずにある赤い着物を見るにつけ桃色の小夜着を見るにつけて歎く姉の心をせめて万が一なりと知って呉れたら切ない思い出にふける時のまぼろしになり夢になり只一言でも私のこの沈み勝な心を軽く優しくあの手((ママ))さな手で撫でても呉れる事だろう...
宮本百合子 「悲しめる心」
...残されて歎く両親のため同胞のために...
宮本百合子 「悲しめる心」
...こんな場合に肉親がそばで歎くのはよろしくないことになっていると言って...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...自分が死んだあとではどんなに歎くことであろうと思い...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...失はれし美しさを1615歎く...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...甥甥(をひ)なる者の歎くやう...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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