...橡(とち)の葉陰の舞踏(ぶたふ)の庭のワットオぶりの花籠よ...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...あの名高い橡(とち)の近くに牡丹畑があり...
上村松園 「明治懐顧」
...有り合はせの楢(なら)と橡(とち)と桐と樒(しきみ)と柿と椎と松と杉と柚(ゆ)と桑とを詠み込んで見せたものだ...
薄田泣菫 「器用な言葉の洒落」
...高天原に氷橡(ヒギ)たかしりて居れ...
高木敏雄 「比較神話学」
...大湯も橡尾又も名勝も旧跡もないから遊び場所としては...
高頭仁兵衛 「平ヶ岳登攀記」
...其草葺の屋根と大きな目じるしの橡(とち)の木は...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...靜な公園の橡(とち)の葉が眞白な石像の肩に散りかゝる巴里(パリー)の十一月...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...東京市は頻(しきり)に西洋都市の外観に倣(なら)わんと欲して近頃この種の楓または橡(とち)の類(たぐい)を各区の路傍に植付けたが...
永井荷風 「日和下駄」
...広き庭に茂りし橡(とち)と年ふりし槲の木立露に濡れつゝしめやかに其葉をゆする...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...橡の林を出た...
長塚節 「鉛筆日抄」
...しかし例の橡(とち)転ばしの濁み声が前触れで...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...山路は岩も隠れるまで、桂はもとより、もみじも待たで散り初(そ)める、種々のかえでや朴、橡、楢などのひろ葉で埋められてゆく...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...その中には聖者のやうな橡紅葉もあつて...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...寺の地面うちだけでも、松、杉、楓(かえで)、銀杏(いちょう)などの外に、椎(しい)、樫(かし)、榎、椋(むく)、橡(とち)、朴(ほお)、槐(えんじゅ)などの大木にまじって、桜、梅、桃、李(すもも)、ゆすらうめ、栗、枇杷(びわ)、柿などの、季節季節の花樹や果樹があった...
水上滝太郎 「果樹」
......
三好達治 「間花集」
...橡(マロニエ)の円形(まるがた)な木立(こだち)と一緒に次第に矮(ひく)く地平の彼方(あなた)へ沈んで行(ゆ)く...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...橋は一方少し坂になっている処から橡(とち)...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
...草鞋ばきの足もとからは、橡(とち)は橡、山毛欅(ぶな)は山毛欅、それ/″\の木の匂を放つてゞも居る樣な眞新しい落葉のから/\に乾いたのを踏んで通るのが好きだ...
若山牧水 「樹木とその葉」
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