...私は概して山中の作品を人が騒ぐほどには買えなかつた...
伊丹万作 「人間山中貞雄」
...この年は概して天候も順調で...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...極々の奥底は概してその人の性質・経験等より出でたる偏狭なる...
津田左右吉 「仏教史家に一言す」
...爾来(じらい)寛永十六年(千六百三十九年)鎖国令を布くまで、およそ九十年間、あるいは宗教の迫害、貿易の制限なきにあらざりしといえども、概して自由貿易、内地雑居の実を現わし、一方においては攻大鼓(せめだいこ)、矢叫(やたけび)の声、日以て夜に継ぐに際し、他方においては天に恩寵(おんちょう)、地に平和の宗教は、日本の社会に大革命を与えたる火器と共に同時に到来し、欧洲における新教革命の反動として勃興(ぼっこう)したる「ジェスイト」派の高僧、熱信(ねっしん)篤行(とっこう)の君子ザウィエールの手によりて、洗礼を受けたるもの、上は国持(くにもち)、城持(しろもち)の大名より、下は庶民に到るまで幾何(いくばく)なるを知らず...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...概して言えば、当時においては先ずこの三個の意見並立し、而(しこう)して彼(か)の嘉永、安政以後二十余年間の歴史は、この三個の意見の交互消長の記録というも不可なきが如し...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...三に、概して、勧善懲悪を目的としていること...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...先ず概してそれより以上は進まない...
新渡戸稲造 「教育の目的」
...概して観照に徹しており...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...概して皆灰色に薄ぼんやりして...
萩原朔太郎 「夢」
...この人物は度胸もない癖に概して血気に逸る方だから...
久生十蘭 「魔都」
...概して、必然性は、心の中に在ることであり、事物の中には存しない...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...概して数学者は貧苦に甘んじて...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...今年は去年より概して暖いのではないかしら...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...東北では米沢というが日本の牛は概して味が好(い)いそうだね」主人「そうさ...
村井弦斎 「食道楽」
...人の仕事は概して色彩の増加であって...
柳田国男 「雪国の春」
...表面(うはべ)の観察ではあるが巴里(パリイ)を観て来た目で評すると概して英国の女は肉附(にくづき)の堅い...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...右は概して山巒が多い...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...南畫も、大和繪も、その他日本畫の全般が、概して、古人の足跡よりあまり進歩したとはいひきれない現状にあるらしいが、女を描くことに於いてだけは、今日の畫家ほど、女性美をつかんだ例は前時代になかつたといつてもよい...
吉川英治 「折々の記」
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