...涼気(つめたさ)が水薬(すゐやく)のやうに体中(からだぢゆう)に染みた...
石川啄木 「道」
...ただ一人垢染みた白地の單衣を着た...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...さも身に染みたように...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...かう思ふと一層ひとり寢のさびしさが身に染みた...
田山花袋 「道綱の母」
...常は季節に疎しともおもはざりける身の山茶花の花をみることもはじめてなればいま更のごとく驚かれぬるに吸物にいさゝか泛けし柚子の皮の黄に染みたるも久しかりけり幾時なるらむ...
長塚節 「長塚節歌集 下」
...先方の心持を悪くさせまいと云う世態(せたい)染みた料簡(りょうけん)からではない...
夏目漱石 「虞美人草」
...実はそんな世間並な年輩染みた考(かんがえ)に名を仮りて...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...九八郎の気違い染みた眼が...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...一緒に死ぬばかりだ」呵々(から/\)と氣違ひ染みた笑ひを突走らせるのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お頼を自分のところへ引取るために気違い染みた情熱に打ち負かされて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...氣違ひ染みた樣子で後を追つ驅けましたが――」こんな話で口が揃ひます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この三人の中で相変わらず気違い染みた振る舞いを隠そうとしなかった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...群衆の方へ向き直ると芝居染みた邀越な口調で...
久生十蘭 「魔都」
...その蝋燭が怪談染みた微な光を放つのである...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...思ひ切つて芝居染みた思ひや挙動をするのが癖だつた...
牧野信一 「悪筆」
...あまり玄人染みた登山家のは...
正宗白鳥 「登山趣味」
...それと同時にあなたに対しては気違染みた嫉妬をしていたのです...
モルナール・フェレンツ Molnar Ferenc 森鴎外訳 「最終の午後」
...狂人(きょうじん)染みた真似を...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
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