...誰か僕の為に自獣樽を発し一杓の酒を賜ふものはないか? 少くとも僕の僻見に左袒(さたん)し...
芥川龍之介 「僻見」
...直ぐに取ろうとする、柄杓は、水の中をするすると、反対(むこう)まえに、山の方へ柄がひとりで廻った...
泉鏡花 「悪獣篇」
...一時は猫も杓子も有頂天になって...
内田魯庵 「四十年前」
...」博士はお玉杓子のやうな頭を上げて声のする方を見た...
薄田泣菫 「茶話」
...新しい柄杓、新しい桶、瀬戸で出来た釜、鍋、薬罐、そういうものをやがて親類の男は買って来て呉れた...
田山花袋 「トコヨゴヨミ」
...僕の思想や感情の出発点に対して全然無知な猫杓子共は...
辻潤 「ふもれすく」
...中に残っていた水を柄杓(ひしゃく)ともろともに...
中里介山 「大菩薩峠」
...御案内を致して上げましょうか」お雪はその銀の柄杓を取り直して...
中里介山 「大菩薩峠」
...杓子定規(しゃくしじょうぎ)で相場がきまっております...
夏目漱石 「創作家の態度」
...子等が飲むのには柄杓に二杯も飲ませはする...
葉山嘉樹 「井戸の底に埃の溜つた話」
...紙を漉くのにどれだけ襤褸くづをつかつたら堪能ができるのだらう! 貴賤の別なく猫や杓子までが見やう見真似で...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...貝殻杓子(かひがらじやくし)で掬(すく)うてくれ!」と唱へて...
槇本楠郎 「栗ひろひ週間」
...盛るに從つて杓子にかゝる者...
子規 「闇汁圖解」
...新しい鍋(なべ)の蓋(ふた)の上に新しい杓子を一本載せ...
柳田国男 「木綿以前の事」
...彼女は再び柄杓(ひしゃく)の酒を傍の酒盃に満して彼の方へ差し出した...
横光利一 「日輪」
...掬って来た柄杓(ひしゃく)の水をこぼさぬように...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...柄杓(ひしゃく)からがぶがぶと...
吉川英治 「宮本武蔵」
...その湯柄杓で」「それとも...
吉川英治 「宮本武蔵」
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