...占いをする人というのは渡りもので、十年ばかり前にこの村へ落ちつき、籠屋渡世をしているのだが、本職の方よりは、家の方位を見てくれとか、子供が長病いをしているが何かの崇りではあるまいか考えてくれとか、嫁取り婿もらいの吉凶から、夫婦喧嘩の末にいたるまで、あらゆる日常的な、しかしながら常識をもってしては判断のつかぬ事柄があると、きまって依頼されるその種の占いの方が収入になっていたのである...
犬田卯 「錦紗」
...これら本職のやり方を見ていて...
梅崎春生 「魚の餌」
...自分の本職を勉強した...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...上方からくだって来た鰐口(わにぐち)という本職の角力...
太宰治 「新釈諸国噺」
...しかし太夫はだんだん本職に近いような上手なのが床(ゆか)に上る...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...本職探偵の私立探偵のようなイワンを呼んだ...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「秘密の庭」
...もしも運命の回り合わせが彼らを他の本職に導いたとしたら...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...その司祭は監獄の本職の教誨師である...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...その上に胴縄をとって腰のところで縄を二重にしっかりと結びつけることで終る――その道の本職が幾人も手を合わせてやるべき仕事を...
中里介山 「大菩薩峠」
...とうとう本職になってしまったのだ...
野村胡堂 「胡堂百話」
...それら本職ならぬ連歌師と実隆との交際も始まった...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...熱心なれば本職を忘るるに至る...
正岡子規 「俳諧大要」
...「おれは飾屋が本職なんだが...
室生犀星 「汽車で逢つた女」
...モラリスト・エッセイストという彼の本職にとって最も大切な道具となるのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...小説についてはこっちが本職である...
山本周五郎 「新潮記」
...とうとうこれを本職のようにして上(うえ)つ方(がた)に出入りをはじめ...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...タイプライターを本職にしている女だったら大抵家(うち)の近所か...
夢野久作 「暗黒公使」
...斬っても、斬られても、刀でやり合うなあ面白くねえ」「ば、ばかめッ、刀で果し合いをせずに何でする!」「本職で行こうじゃねえか、本職でよ...
吉川英治 「銀河まつり」
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