「朦」の意味
ぼんやりしている
小説での「朦」の使い方
...トックの姿もいつの間(ま)にか必ず朦朧(もうろう)と客の後ろに映っているとかいうことです...
芥川龍之介 「河童」
...彼女は海岸で身体は丈夫になり朦朧(もうろう)状態は脱したが...
高村光太郎 「智恵子の半生」
...朦々(もうもう)と立ち罩(こ)めた場内の汚れた空気の中に...
谷崎潤一郎 「秘密」
...意識は朦朧としていたが...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「サセックスの吸血鬼」
...幸福を――他人の幸福を――ささぐるその朦朧(もうろう)たる「よりよきもの」...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...おばさまはもう意識が朦朧としていた...
豊島与志雄 「聖女人像」
...また役者絵の中(うち)西洋写真の像より思ひ付きて俳優似顔をば線を用ひずして凡(すべ)て朦朧(もうろう)たる淡彩の色を以て描きしはその奇異なる点まさに寛政の写楽が似顔絵に比するも過賞にあらざるべし...
永井荷風 「江戸芸術論」
...庭一面は朦朧(もうろう)として薄暮(たそがれ)よりも明かった...
永井荷風 「狐」
...朦朧(もうろう)としてその人が現われて来るのは是非もないことです...
中里介山 「大菩薩峠」
...朦朧(もうろう)と朱(あか)い影が静かな土を動かして...
夏目漱石 「虞美人草」
...自分にはこの朦朧(もうろう)たるものを払い退(の)けるのが...
夏目漱石 「行人」
...不思議な朦朧(もうろう)とした世界である...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...樓閣朦朧煙雨中と云ひ元の泰不花が巧將新月添眉黛と云ふもの皆春の夜の鞦韆の遊を詠じたものである...
原勝郎 「鞦韆考」
...意識朦朧となって...
火野葦平 「花と龍」
...刈萱は烏の末の子と云はん顔して著たるぶつさき羽織昭和十五年の春夫人の仆れた脳溢血は可なり程度の強いもので一時は意識さへ朦朧となられたが次第に囘復し翌年の夏には起き上ることが出来...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...有明(ありあけ)が枕元を朦朧(ぼんやり)と照して...
二葉亭四迷 「平凡」
...生ぬるい広間の空気は何か朦朧(もうろう)としている...
本庄陸男 「石狩川」
...朦朧と光をにじませている...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ある幸福」
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