...残暑はまた朝寒(あささむ)に移り変って...
芥川龍之介 「疑惑」
...朝寒がその頬に紅をさして...
有島武郎 「フランセスの顔」
...うしろの松にしろ、朝寒や、松をよろへる、蔦うるし這はせて寒し庭の松、仕舞ひには、飛行機も東下りや朝ぐもりなんて、僕のところの唐紙のきれつぱしに書いてゐたではないか...
小穴隆一 「二つの繪」
...朝寒、火がなつかしい...
種田山頭火 「一草庵日記」
...朝寒夜寒、山の谷の宿はうすら寒い、もう借衣ではいけないらしい、どなたか、綿入一枚寄附してくだされ、ハイカシコマリマシタ、呵々...
種田山頭火 「行乞記」
...・最後の飯の一粒まで今日が終つた・朝寒の針が折れた入庵一週(マヽ)年ちかし・蓼の花もう一年たつたぞな追加備忘・道がなくなり落葉しようとしてゐる・水に水草がびつしりと旅・たゞあるく落葉ちりしいてゐるみち九月十一日―十月一日『行乞記』...
種田山頭火 「行乞記」
...朝寒、米磨ぐ水がやゝつめたく、汲みあげる水がほのかにあたゝかい...
種田山頭火 「其中日記」
...・考へてゐる身にか(マヽ)く百舌鳥のするどく・太陽のぬくもりの熟柿のあまさをすゝる・てふてふたかくはとべなくなつた草の穂・昼も虫なく誰を待つともなく待つ十月六日晴、朝寒...
種田山頭火 「其中日記」
...早起、朝寒、火が恋しくなつた...
種田山頭火 「其中日記」
...(夕食) (朝食)菜葉おひたし そうめん汁 米一升渡そうめん いりこ 内五合は飯梅ショウガ 梅干 不足金十三銭也(十一月九日)水音明けてくる長い橋をわたる朝の橋をわたるより乞ひはじめる朝のひかりただよへばうたふもの高知へ日に日に近うなる松原つづく十一月十日 晴、朝寒、行程八里、高知山西...
種田山頭火 「四国遍路日記」
......
内藤鳴雪 「鳴雪句集」
...朝寒し...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...山谷堀(さんやぼり)の彼方(かなた)から吹いて来る朝寒(あさざむ)の川風に懐手(ふところで)したわが肌の移香(うつりが)に酔(え)いながら山(やま)の宿(しゅく)の方へと曲ったが...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...何も彼も滅茶々々でございます」伊助は朝寒(あさざむ)とは別に身を顫はせました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...時雨(しぐれ)もやいの朝寒(あささむ)におびえて鳥肌をたてている...
久生十蘭 「蝶の絵」
...心なしか生絹は冴(さ)えた美しい顔にやや朝寒むの臙膩(えんじ)をひいた頬をてらして...
室生犀星 「荻吹く歌」
...朝寒むが肌にしみ渡る...
吉江喬松 「山岳美觀」
...十一月の朝寒の中を...
和辻哲郎 「鎖国」
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