...曇りない月の光に濡れて...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...第一曇り勝だった空が晴れて...
石川欣一 「山を思う」
...いくらかうすい曇りのできた直造の眼は...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...薄曇りのどんよりした日だった...
豊島与志雄 「溺るるもの」
...空の曇りかたが如何にも重苦しかった...
豊島与志雄 「広場のベンチ」
...仄白い膜の――曇りのかかってる...
豊島与志雄 「林檎」
...ペルヂンスキイもまた春信の色彩を以て曇りたる色となし...
永井荷風 「江戸芸術論」
...俺の見た目に曇りはねえはずだが...
中里介山 「大菩薩峠」
...薄曇りの空が針葉の間から隙いて見える...
中原中也 「校長」
...そして、つつましやかな氣持で甲板(かんぱん)の一隅(ひとすみ)にぢつと佇(たゝず)みながら、今まで心の中に持つてゐた、人間的なあらゆる醜(みにく)さ、濁(にご)り、曇り、卑(いや)しさ、暗さを跡方(あとかた)もなくふきぬぐはれてしまつたやうな、美しく澄(す)み落ち着いた自分になつてゐた...
「處女作の思ひ出」
...二月八日(土曜)十二時迄眠った、すぐ天候を気にする、曇り、雨が今にも降りさうだ、今日は一体何うなるのだ、全く嫌んなっちまふ、オール読物やモダン日本の約束があるから原稿紙持参したが、さてペンをとる気になれず、柳を相手に朝から五目ならべだ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...それがおりからの日光を一ぱいに浴びながら内部の暖気のためにぼうっと曇り...
堀辰雄 「雉子日記」
...八月の十五日は、晴れた夜が多いのに、九月の十五夜は、いつも曇り勝だ...
宮本百合子 「黒い驢馬と白い山羊」
......
三好達治 「測量船」
...うちきらし朝曇りせしみゆきにはさやかに空の光やは見し何が何でございますやら私などには...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...学校の庭の木立(こだち)のゆるげるのみ曇りし窓の硝子(ガラス)をとほして見ゆ...
森鴎外 「うたかたの記」
...少しも曇りのない...
山本周五郎 「新潮記」
...そしてその鏡面が一時曇りを生ずる如く...
吉江喬松 「山岳美觀」
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