...葉子は自分のして見せる蠱惑的(こわくてき)な姿態(しな)がいつでも暗々裡(あんあんり)に事務長のためにされているのを意識しないわけには行かなかった...
有島武郎 「或る女」
...倉地と岡との間には暗々裡(あんあんり)に愛子に対する心の争闘が行なわれたろう...
有島武郎 「或る女」
...暗々(あんあん)の中に含まれていた...
江戸川乱歩 「疑惑」
...私はここでもまた宗因の名前だけを白く残しておいてそのほか一切のことはすっかり黒暗々のうちに葬っておきましょう...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...さてカントが継起するものは総てそれがある規則に従って結果する処のものを予想すると云う時継起の全体の個々の出来事に又先行するものの全体が個別的に区別されうる個々の関係にほごしうるということを暗々裏に予想している...
戸坂潤 「カントと現代の科学」
...二人は暗々裡(あんあんり)に一致して...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...暗々裡に私を警戒させるのだ...
豊島与志雄 「理想の女」
...二人はただ黒暗々(こくあんあん)の闇を歩いて行くだけです...
中里介山 「大菩薩峠」
...もしこれを言ふ時は胸裡(きょうり)に記憶したる幾多の詩画を取て暗々(あんあん)に比較して言ふのみ...
正岡子規 「俳諧大要」
...郷土の気風に暗々裏の影響を与えていたことは想像し得られるが...
柳田国男 「年中行事覚書」
...暗々裡(あんあんり)に渡世(とせい)の地を為(な)したらしい形跡もあるのである...
柳田国男 「木綿以前の事」
...吾輩との妥協を絶望と見て取って暗々裡(あんあんり)に事件を揉み消すと同時に...
夢野久作 「爆弾太平記」
...ただ暗々(あんあん)瞑々(めいめい)...
吉川英治 「三国志」
...大塔ノ宮を暗々(やみやみ)と虐殺しまいらせた者は...
吉川英治 「私本太平記」
...道は暗々(あんあん)として行く手もしれない...
吉川英治 「神州天馬侠」
...暗々裡な庇護がうごいていた...
吉川英治 「平の将門」
...彼が今日まで黒暗々裡に...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
...そうして詳細な考察の結果を暗々裏に前提としつつ...
和辻哲郎 「孔子」
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