...昇が後について來るのを見もしないで玄關に出で...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...あの大鉄傘の中を、或は昇り、或は下り、迂余曲折(うよきょくせつ)する迷路、ある箇所は、八幡の藪不知みたいな、真暗な木立になって、鏡仕掛けで隠顕する、幽霊まで拵えてある...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...驛々で昇降する百姓の言葉迄が...
高濱虚子 「俳諧師」
...主人は広告軽気球を下すために物干台に昇つて来る...
武田麟太郎 「日本三文オペラ」
...彼女の部屋を調べるために屋根裏へ昇って行きました...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...上昇気流を助長し...
寺田寅彦 「伊吹山の句について」
...人間が眞に實在者として生きるためには人格まで昇らねばならぬ...
波多野精一 「時と永遠」
...昇が宜しく無いので...
二葉亭四迷 「浮雲」
...以前は鬱々としている時でも、昇が来れば、すぐ冴(さ)えたものを、今は、その反対で、冴えている時でも、昇の顔を見れば、すぐ顔を曇らして、冷淡になって、余り口数もきかず、総て仲のわるい従兄妹(いとこ)同士のように、遠慮気なく余所々々(よそよそ)しく待遇(もてな)す...
二葉亭四迷 「浮雲」
...昇の来ていない時は...
二葉亭四迷 「浮雲」
...昇(のぼ)る陽も...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...半鐘の下までもとゞかず月の光りに溶けそしてまた仰向いてゐる人達の口から立昇る呼吸が寒気の中で線香の煙りのやうに鮮やかであつた...
牧野信一 「月あかり」
...ヒラ/\とたなびいて緑なる春の河を静かに昇つて行つた...
牧野信一 「嘆きの孔雀」
...林宗甫の『和州旧跡幽考』五に超昇寺真如法親王建...
南方熊楠 「十二支考」
...このもの怠慢(なまけ)て途上の樹に昇り睡る...
南方熊楠 「十二支考」
...ここんとこまで昇ったら...
三好十郎 「冒した者」
...つる家の階上と眞つ直ぐな位置に昇つてゐた東山の大きな月であつた...
吉川英治 「折々の記」
...いちおう外観はまあまあのていどにまで上昇してきた...
吉川英治 「文化の日」
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