...ちかきころ水無月中旬、二十日余り照り続きたる、けふ日ざかりの、鼓子花(ひるがお)さへ草いきれに色褪せて、砂も、石も、きら/\と光を帯びて、松の老木(おいき)の梢より、糸を乱せる如き薄き煙の立ちのぼるは、木精(こだま)とか言ふものならむ...
泉鏡花 「紫陽花」
...もう初夏の暑い日ざかりに...
谷崎潤一郎 「細雪」
...――日ざかりのポストへ...
種田山頭火 「一草庵日記」
......
種田山頭火 「行乞記」
...・ラヂオがさわがしい炎天の花さいてゐて・日ざかり...
種田山頭火 「行乞記」
...極楽浄土はこゝにあり!・明ける水音のする枯木焚きつける朝の蚊のするどくてあれもこれも・庵にも赤い花が咲いてゐる日ざかり・見おくるかげの...
種田山頭火 「行乞記」
...わたしのうつくしい血・草から追はれて雨のてふてふどこへゆく・雨が洗つていつたトマトちぎつては食べ・いつも見て通る夾竹桃のなんぼでも咲いて・せつせと田草とる大きな睾丸・けふも夕立てる花のうたれざま・ぬれてなく蝉よもう晴れる・向日葵や日ざかりの機械休ませてある(追加)七月廿六日昨夜はずゐぶん降つた...
種田山頭火 「行乞記」
...きのふの酔がまだ残つてゐるつく/\ぼうし・ま昼ふかうして鳴子鳴る・ゆふべの夏草をふみわける音がちかづく・日ざかりあるくはつるんだ虫で八月十六日朝風は秋風だ...
種田山頭火 「行乞記」
...旅のからだをぽり/\と掻く・日ざかりの石ころにとんぼがふたつ・なんとすずしい松かげに誰もゐない行程四里...
種田山頭火 「行乞記」
...腰かける石がある・すずしうて蟹の子・ふるさとちかく住みついて雲の峰水をわたる高圧線の長い影・日ざかりのお地蔵さまの顔がにこにこ野菜に水をやる...
種田山頭火 「其中日記」
...・山から山へ送電塔がもりあがるみどり山の青さをたたへて水は澄みきつて日ざかり萱の穂のひかれば・のぼつたりさがつたり夕蜘蛛は一すぢの糸を・酔ひざめの闇にして螢さまよふ衣更・ほころびを縫ふ糸のもつれること五月廿七日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...日ざかりの日は、得たりや応(おう)と真裸の彼を目がけて真向から白熱箭(はくねつせん)を射かける...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...夏の日ざかりには...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...日ざかりは華氏九十八度ほどの暑さなれど...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...どんな夏の日ざかりにもいつも何かひえびえとしていて...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...日ざかり過ぎの静かな埃っぽい時...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...日ざかりは光が眩しかったが...
山川方夫 「演技の果て」
...日ざかりの町を戞々(かつかつ)と出て...
吉川英治 「黒田如水」
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