...敏感な彼は、いうまでもなく、私の微妙な目の働きを悟った様でありました...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...おれは敏感なんだ...
太宰治 「お伽草紙」
...それを敏感な母親の眼は決して見そこないはしなかつた...
田山録弥 「百合子」
...馬のような敏感な動物はナイフの先をちくりと感じただけでも烈しく騒ぎたてて...
コナンドイル Conan Doyle 三上於莵吉訳 「白銀の失踪」
...彼の動作は敏感な紳士のように神経質的で内気だった...
コナンドイル 三上於莵吉訳 「入院患者」
...敏感な学生にいつとはなく...
永井隆 「長崎の鐘」
...恐ろしく敏感な植物...
中島敦 「光と風と夢」
...画家の人たちの方が余程敏感なのであろう...
中谷宇吉郎 「壁画摸写」
...勿論、手紙には愛情にわたった事は余り書いてはなかったけれど、敏感な、恋する若人にとっては或る種の、普通の手紙の型は憖(なま)じな愛の文句で綴られた文よりも、はるかに力強き或る印象を与えるものである...
浜尾四郎 「彼が殺したか」
...ちょっと敏感なところがありますの...
久生十蘭 「キャラコさん」
...僕に愛されてゐることの敏感な意識からおのづから生れてくるやうに思はれた...
堀辰雄 「不器用な天使」
...人々の注目やそんなものに敏感なのです...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...私 ……それは、しかし、あなたの敏感な、クリスチャンらしい一種の――幻想というか、いや、今夜のここの空気がいけない...
三好十郎 「冒した者」
...――」私はこの敏感な少女の目を見た...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...何かしら想像以上のものが……もしくは私の神経以上の敏感なものが待ち構えているようで...
夢野久作 「暗黒公使」
...敏感な塩野は「うむ」と云うと...
横光利一 「旅愁」
...府民は生活を託しているここの土壌に敏感なのだった...
吉川英治 「私本太平記」
...我々はこの草紙のうちに、人の心の隅々をまで見渡しつつ、微笑(ほほえ)みながらそれを見まもっていられるような、心広い、賢い、敏感な、そうして心やさしい中宮の姿を見いだす...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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