...經驗の意義を捨象する作用が即ち具象性を破壞するの抽象である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...佳い物を見せてやるじゃないの」「へい」平吉は急いで引抽を持って往ってさした...
田中貢太郎 「春心」
...それだけでは一向抽象的で内容が確定していないだろう...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...吾々の行なう分析――抽象――の手懸りとする他はないのである...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...鏡台の抽斗を開けてみた...
豊島与志雄 「反抗」
...及び世間に逸したる書の多く永樂大典(明の永樂年間に韵字分けにて造れる大類書)中に存在すればそれを抽出する事を定め...
内藤湖南 「文溯閣の四庫全書」
...哲學は主體の自己實現の一契機を一時的に特に抽き出し...
波多野精一 「時と永遠」
...『一枚は箪笥の抽斗(ひきだし)におさめ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...箪笥の抽匣(ひきだし)にあちこち分けて蔵(しま)ってある幾つもの縞の財布には...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...面白くない話になると直ぐに抽象的だなどゝ決めて...
牧野信一 「父の百ヶ日前後」
...あの仏壇の抽斗に蔵されてゐる黄金の小判は誰の所有権に属するものでもない筈だ...
牧野信一 「変装綺譚」
...何物からも生じない抽象的實體として考へ得るのみである...
三木清 「人生論ノート」
...しかしながらまたそれぞれ固有の活動に従事する人間を離れて人間一般を考えることは抽象的である...
三木清 「哲学入門」
...抽象的な云いかたしか出来ないけれども...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...茶番の為組をした矢島は抽斎の次男優善(やすよし)で...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...抽斎が四十七歳、五百が三十六歳の時である...
森鴎外 「渋江抽斎」
...抽斎の好んで読んだ小説は...
森鴎外 「渋江抽斎」
...この暴虐に泣く百七十七個村の民を見るに見兼ねて身を抽んでて江戸に出で酒井雅楽守の登城先に駕訴をしたのがこの月夜野村の百姓茂左衛門であった...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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