「手近」の意味
すぐ近くにあること
小説での「手近」の使い方
...子供の頃は遠く感じた祖母の家が、今では手近な場所にある...
...手近の椅子を一つ引き寄せると...
芥川龍之介 「山鴫」
...ガラン以後にも手近い所でフオスタア(Foster)だとかブツセイ(Bussey)だとかいろいろ訳本の無い訣(わけ)ではない...
芥川龍之介 「リチヤアド・バアトン訳「一千一夜物語」に就いて」
...手近くは小樽の森本に謀り...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...到るところに蝉が鳴いてゐるので……時にはすぐ手近かなところにとまつて...
田山花袋 「道綱の母」
...まず一番手近な自分自身の経験を語る方が学生諸君のために...
寺田寅彦 「科学に志す人へ」
...このような疑問を抱いて私は手近な書物から人間の各年齢における死亡率の曲線を捜し出してみた...
寺田寅彦 「厄年と etc.」
...彼等にとってはイデオロギーが最も手近かな問題であり...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...手近かな文化政策の能くし得る処ではないだろう...
戸坂潤 「映画芸術と映画」
...まず手近かにある一つの現象を注目しよう...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...例を、手近に、竜胆寺雄氏の魔子にとってみよう...
豊島与志雄 「意欲の窒息」
...こんな手近なところへ隠したものでしょう...
野村胡堂 「女記者の役割」
...手近の椅子にどかりと腰を下しました...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...誰か一番手近かな者に...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...ここに、六月のとある日、コン吉とタヌが旧港(ヴィユ・ポオル)に近い旗亭(レストオラン)の露台で名代の香煎魚羮(ブイヤベイス)を喰べ、さて次なる牛肉網焼(シャトオブリアン)を待っていると、手近な窓から、見るも無惨に痩(や)せ果てた牛が首を差し入れ、水洟(みずばな)をすすりながら、「モウ!」と鳴いた...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...手近にかつ代表的に実物をもって示しているのが...
柳田國男 「地名の研究」
...手近に見つかる知識をさえなくしてしまうのである...
柳田国男 「年中行事覚書」
...手近い例を挙ぐれば...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...自分は微笑みながら手近の辭書を枕にしてこの若い友の言ふのを聞いて居る...
若山牧水 「一家」
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