...その鹿叉は帽子や鞭や拍車を懸ける用をなしてゐた...
アーヴィング 高垣松雄訳 「クリスマス・イーヴ」
...晩飯でも食って出懸ける所を見ると...
有島武郎 「かんかん虫」
...主『合せ方(引懸けるを合せといふ)といふて...
石井研堂 「元日の釣」
...夕日が最後の光を懸ける……...
石川啄木 「赤痢」
...出懸ける譯にもいかず...
石川啄木 「鳥影」
...泰助めが出懸ける様だから...
泉鏡花 「活人形」
...徒然(つれづれ)らしい声を懸ける...
泉鏡花 「海異記」
...半次を公判に懸ける準備に急いだのだった...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...つづいて櫛田医師に懸けると...
谷崎潤一郎 「細雪」
...先生に御心配を懸けるのは...
田山花袋 「蒲団」
...いったい死ぬほどに意気銷沈(いきしょうちん)したものなら首くくりの縄(なわ)を懸けるさえ大儀な気がしそうである...
寺田寅彦 「柿の種」
...あの金をちりばめた壁はあの女の肖像を懸ける場所ではない...
ボードレール 富永太郎訳 「計画」
...夫子(ふうし)自身がぬすっとうに成っても追い懸けるつもりと見えて...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...お勢の親を麁末(そまつ)にするのまでを文三の罪にして難題を言懸ける...
二葉亭四迷 「浮雲」
...私なぞの理想はいつも人に迷惑を懸ける許りで...
二葉亭四迷 「平凡」
...つぎ竿の先で梯子の一端を「幸福を宿す木」が私達のために緑の葉を拡げてゐる――樅の枝に辛うじて懸けることが出来た...
牧野信一 「寄生木と縄梯子」
...夏座敷の床の間にわざと雪景山水を懸ける流儀もあるやに聞く...
吉川英治 「随筆 新平家」
...私の出懸ける旅は多く先ず心を遣(や)るための旅である...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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