「懷」の意味
懐
小説での「懷」の使い方
...彼を主人公とした幾篇かの小説を書くことを堅く決心した」(同上)といふその決心が「堅い」ことに就いて疑を懷いてゐることを云つて置きたい...
阿部次郎 「合本三太郎の日記の後に」
...お定は懷かしさに我を忘れて...
石川啄木 「天鵞絨」
...それはさる有名な經濟學者が滯英中英語に堪能なる或る日本紳士が英人と話してゐるのを側で聞いてゐたが、後に述懷して、あの人達は get, put, have, do や on, in, at などを盛んに使つてゐるが、實に流暢に話が進んで行く、と驚嘆して語つた、といふことである...
高田力 「ベーシック英語」
...今其時の懷しい思ひ出の一つ二つを書いて見る...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...其間は自然主義や懷疑主義は尚ほ充分に存在の理由を有するのである...
朝永三十郎 「懷疑思潮に付て」
...懷徳堂の大阪町人學者に關する多數の講演の筆記は...
内藤湖南 「大阪の町人學者富永仲基」
...無盡藏(むじんざう)な自然(しぜん)の懷(ふところ)から財貨(ざいくわ)が百姓(ひやくしやう)の手(て)に必(かなら)ず一度(ど)與(あた)へられる秋(あき)の季節(きせつ)に成(な)れば...
長塚節 「土」
...娶(よめ)は間(ま)もなく懷姙(くわいにん)したが胎兒(たいじ)は死(し)んでさうして腐敗(ふはい)して出(で)た...
長塚節 「土」
...おつぎの懷(ふところ)には一錢(せん)もないのである...
長塚節 「土」
...懷手をしたまゝ坐りやがつた...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お松はそのギヤマンの懷鏡(ふところかゞみ)を時次に貰つたのさ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...フト自分の腰に手をやつて見ると小判の包を懷中へ入れるために...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何を考へたか懷紙を取出して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...念のため懷紙で拭いて見ても...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...懷(ふところ)の中の小錢(こぜに)を鳴らすのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...人の懷中を狙つて暮す巾着切(きんちやくきり)だ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...懷手(ふところで)をしてぼんやり...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...子供の時分よく兄達の口から出たこの田舍言葉を懷しく思ひ出しながら...
正宗白鳥 「假面」
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