...懶(ものうげ)げにやつれた顔を振つた...
芥川龍之介 「六の宮の姫君」
...正しい仕事を選び得たものは懶惰(らんだ)であることが出来ないのだ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...人の意欲を窒息させる雰囲気――他人の労働の上に寄生して不精懶惰な現状に執着する裕福な生活...
豊島与志雄 「意欲の窒息」
...眼覚(めざ)めの懶(ものう)さに快い眩暈(めまい)が交じる初春であった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...保活里は耶懶といふ處に居つたといはれてゐる...
内藤湖南 「女眞種族の同源傳説」
...凡(すべ)て懶気(ものうげ)なる姿の美しさ...
永井荷風 「江戸芸術論」
...われ省みてわが疎懶(そらん)の性遂にこゝに至ること能はざるを愧づ...
永井荷風 「来青花」
...大きいけれども強い光はなく懶(ものう)いような色で満ちているから...
中里介山 「大菩薩峠」
...あゝ忘られた運河の岸堤胸に残つた戦車の地音銹(さ)びつく鑵の煙草とりいで月は懶(ものう)く喫つてゐる...
中原中也 「山羊の歌」
...懶(ものう)さの度(ど)をある所まで通り越して...
夏目漱石 「永日小品」
...懶(ものう)げにひとつところで足踏をしてゐるだけであつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...豕が多食・好婬・懶惰(らんだ)で穢(きたな)い事を平気というは世に定論あり...
南方熊楠 「十二支考」
...晋帥病懶依然御放念可被下候...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...家人駆我懶...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...まだ気懶(けだる)く...
吉川英治 「私本太平記」
...またですか」上層の驚かないのと、彼等の驚かないのとは、質はちがうが、いずれにしても、京都のもっている爛熟(らんじゅく)、懶惰(らんだ)、軽佻(けいちょう)の空気はすこしも革(あらた)まらない...
吉川英治 「源頼朝」
...何たる懶惰(らんだ)な...
吉川英治 「宮本武蔵」
...溜らない懶(ものう)さ……)いつの間にか...
蘭郁二郎 「※[#「氓のへん/(虫+虫)」、第3水準1-91-58]の囁き」
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