...月光と性慾とを除いては...
芥川龍之介 「あの頃の自分の事」
...解脱同相(げだつどうさう)の三衣(さんえ)の下(した)に天魔波旬(てんまはじゆん)の慾情を去りやらず...
高山樗牛 「瀧口入道」
...とんでもない慾を起すものですから...
太宰治 「右大臣実朝」
...性慾と食慾、食慾は満たさないと死ぬる、性慾は抑へてゐても生きてゐられる、そこに私共の関心がある...
種田山頭火 「其中日記」
...紅サンハ大ノ慾バリ故...
中里介山 「大菩薩峠」
...すっかり食慾をなくして...
中島敦 「狼疾記」
...前者は誰にでもある・成人(おとな)の言葉でいえば「自己を神にしたい」慾望だったが...
中島敦 「狼疾記」
...彼(かれ)は煙管(きせる)を手(て)にすることが慾念(よくねん)を忘(わす)れ得(う)る方法(はうはふ)でないことを知(し)つて...
長塚節 「土」
...君よ なぜ早く籠をひらいて鷄肉の 腸詰の 砂糖煮の乾酪(はむ)のご馳走をくれないのかぼくは飢ゑぼくの情慾は身をもだえる...
萩原朔太郎 「青猫」
...慾惡口兩舌綺語妄語...
林芙美子 「ボルネオ ダイヤ」
...つまり仕事の上で慾張りなのだ...
堀辰雄 「(芥川龍之介の書翰に就いて)」
...その頃は讀書慾が旺盛で...
正宗白鳥 「昔の西片町の人」
...我慾に熱して、友も主も売る――そなたの父親を売った二人は、今度はお互にお互を喰(く)らおうとしてもがき焦(あ)せる――そなたとしては、今の場合、その二人をどこまでも争わせ、魂をも肉をも、現世で食い散らさせるのを眺めるのも一興じゃと思うがな...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...苦楽座の方針や演目は君等座員達の芸術家としての芸術的意慾を第一義的に具体化したものである...
三好十郎 「俳優への手紙」
...尊兄はその夏の夜に起る悩ましい情慾に似た淫心を磨いて光を与えることである...
室生犀星 「聖ぷりずみすとに与う」
...利慾は終りなき利慾に誘う...
柳宗悦 「工藝の道」
...それからまた慾が図にのって...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...二人は慾目(よくめ)で見る私さへ満足するほどに賞揚(ほめそや)してくれ升て...
若松賤子 「黄金機会」
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