「慾」の意味
強い欲望
小説での「慾」の使い方
...当然起ってくべきはずの性慾はますます退縮して...
有島武郎 「星座」
...罪悪の巷(ちまた)に物慾の毒酒を汲む人...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...慾心より之に倣いし隣人は...
高木敏雄 「比較神話学」
...性慾(せいよく)のにおいのするキスだった...
太宰治 「斜陽」
...慾には銭入に銭があつてほしい!・ここでわかれる月へいばりして・霜の大根ぬいてきてお汁ができた・たべきれないちしやの葉が雨をためてゐる・落葉の...
種田山頭火 「其中日記」
...唇にうかぶ唾液か接唇((くちづけ))を求める慾かともすればそのうたは杜切れたりする...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...霊もあり肉慾もあるというのではない...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...世間慾に対しては之を治するに虚妄観...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...ともあれ、すべては血に燃え、肉慾に狂ふ、放逸な若人達の織りなした一つの悲劇だつた...
南部修太郎 「死の接吻」
...怨恨とそれから利慾だろう...
浜尾四郎 「殺人狂の話」
...何時寝るともなく静かに眠り夢をみるただ食べる夢男の夢特別残酷な笑い事の夢耳の奥で調子を取る慾びいんびいんと弓を鳴らす茶碗つぎの中国人の夢走って行って追いかえされてけろりとして烏(からす)のように啼く太々しいくせに時には泣きたくなる咬(か)み傷一つ誰にもつけた事のないよぼよぼの鼠のくりごと畸形(きけい)で...
林芙美子 「新版 放浪記」
...貪慾な敵の襲撃からすばやく身をかはしながら...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...愛から女性は放縦な性慾の対手と成るに甘じる場合がある...
宮本百合子 「黄銅時代の為」
...こういう程度に直接生活的な器は何だか生活慾を刺戟していい心持です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...何故なら利慾は美を犠牲にすることを少しも躊躇してはいないからである...
柳宗悦 「工藝の道」
...いわゆる飽くなき貪慾...
吉川英治 「三国志」
...生きんとする大慾心をふるい起すのはこの時だと...
吉川英治 「新書太閤記」
...総髪(そうはつ)の毛が寝くたれて、にきびだらけの顔の脂肪(あぶら)にこびりつき、二日酔いの赤い目を、渋そうにしばたたいたかれの顔は、けだし女性に好意をもたれる顔でなく、いかにも手のつけられない都会の青年武士が、恋と慾の幻滅で、やけのやん八、どうでもなれという顔だ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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