...あたかも男女間の思慕が初め欲求たる間は不慥(ふたしか)なれど...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...上着にも慥(たしか)に二種の別有り...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...あの方(かた)の御一存(ごいちぞん)では慥(しか)とした事は申されぬが...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...代助も格別の苦情は持つてゐなかつた事丈は慥かである...
夏目漱石 「それから」
...「何しろ比田(ひだ)からそういって来たんだから慥(たしか)だろう」その比田が島田に会いに行って話を付けたとも...
夏目漱石 「道草」
...雨の日を二度の迎に唯だ往き返り那加屋好(なかやごのみ)の濡浴衣(ぬれゆかた)慥(たし)か模様は染違(そめちがえ)...
森鴎外 「そめちがへ」
...慥(たし)かにそう鳴くように聞えた...
山本周五郎 「青べか物語」
...それでやるとふつうの三分の一で仕上るんだ」「保(も)ちはどうなんだ」「これが初めてだから慥(たし)かなことは云えねえが...
山本周五郎 「落葉の隣り」
...「――それに違いないわ、慥かに、……自分では気がつかなかったけれど、心ではちゃんと感じていたのよ、だから自然と口に出たんだわ、自然と、……でなくって泰三さんがあんなにばかげたような粗忽をするわけがないじゃないの、……そうだったんだわ、今こそはっきりわかったわ」津留は衝動的に両手で顔を掩(おお)い、お可哀そうな泰三さん、と心のなかで呼びかけながら声を忍ばせて啜(すす)り泣くのであった...
山本周五郎 「思い違い物語」
...慥かそんな事だったな」歩きだしながら彼は声に出して云った...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...慥かにおすえの声だ...
山本周五郎 「さぶ」
...それが正確に本邸へ入るかどうかを慥かめたのである...
山本周五郎 「風流太平記」
...彼は渡辺九郎左衛門が死んだのを慥(たし)かめてから...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...あったことの事実を慥(たし)かめておく必要はあろう...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...そちは何ぞ慥(しか)とした勝算があるか」「その儀は...
吉川英治 「新書太閤記」
...して小六殿はいたか、わしの書面、手渡したか」「は、慥(たし)かに...
吉川英治 「新書太閤記」
...自分でもまだ慥(しか)と信が持てない容子であった...
吉川英治 「源頼朝」
...慥(たしか)な所から……おかしい...
吉川英治 「無宿人国記」
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