...それから女と泣き別れの愁歎場(しゅうたんば)がよろしくあって...
芥川龍之介 「路上」
...眼に萎(な)えた愁のあるむすめ...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...しかも眉に一抹の哀切な愁を漂わせつつ降壇した...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...激情と悲愁の最初の衝撃を...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...私はソロモン王の底知れぬ憂愁も...
太宰治 「もの思う葦」
...彼女の愁訴はあまり芝居が多すぎて...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...一種支那でなければ味ふことの出来ない哀愁をこめた旋律が...
田山録弥 「一室」
...家々の軒には郷愁を呼ぶような冷たい電燈が輝きそめた...
橋本五郎 「地図にない街」
...打明(うちあけ)るのは愁(つら)いが...
長谷川時雨 「モルガンお雪」
...こういう書きかたであって、しかも『踏絵』が次に示すような、哀愁をおびた、情熱的(パッショネート)ななかに、悲しい諦(あき)らめさえみせているので、感じやすいわたしは自分から、すっかりつくりあげた人品(ひとがら)を「嫦娥(じょうが)」というふうにきめてしまっていたのだった...
長谷川時雨 「柳原※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子(白蓮)」
...まして人生の旅愁なんて...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...ゴリオ爺さんは学生の言葉によって深い憂愁の中に沈んでしまっていたので...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...此がまた招き行燈の仄紅い燈火がかもしだす哀愁曲を合方にその路次の溝板踏み鳴らして行く市井風流さは格別なもので...
正岡容 「寄席風流」
...恐ろしい悲愁の中にも...
松永延造 「職工と微笑」
...深刻な愁(うれ)いを感じながら弾いているのであったから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...愁辺新樹客衣冷...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...皆は愁眉(しゅうび)をひらいた...
吉川英治 「新書太閤記」
...彼もおなじ空白への想像や郷愁をつい書いているのである...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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