...が、林右衛門は、それを「家」に関(かかわ)る大事として、惧れた...
芥川龍之介 「忠義」
...こいつは多きを惧れ...
辰野隆 「書狼書豚」
...万一列車が本線を直進してしまうような惧れがあっても――我々はそれをことによると有り得べきことだと思ったからだ...
コナン・ドイル 新青年編輯局訳 「臨時急行列車の紛失」
...逆用される惧れ少なく...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...××××の威信を傷ける惧れがある...
戸坂潤 「社会時評」
...それが日本とどこかの国との戦争へ導きはしないかという惧れからだった...
戸坂潤 「社会時評」
...心に別種な惧れを懐いていました...
豊島与志雄 「水甕」
...しかしそれは理由(いわれ)のない惧れで...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...私は追憶の巻から取りかゝつたのであるが、どんなに無選択にその頁を繰り拡げて見ても何れもが自分にとつては思ひ出の気分にならない、あの心の小さな蔭のやうなものが何らの変りもなく今日の心に因果と通じてゐる、そして私は回想に疲れて、惧れを抱いた...
牧野信一 「蔭ひなた」
...今では先に自分のあのやうな痴想に惧れを抱いて...
牧野信一 「蔭ひなた」
...男惧れて樹に上るとて落した刀が下で開いた獅の口に入って獅たちまち往生した...
南方熊楠 「十二支考」
...「この家を出たらどうなるだろう」という不安と惧れに変っている...
山本周五郎 「初蕾」
...婚姻なるも不貞の惧れありというのだそうです...
横光利一 「馬車」
...その他の客の首を絞めつけてゆくことになるかも知れない惧れを感じたからだったが...
横光利一 「旅愁」
...聞かされる惧れがあらう...
吉川英治 「折々の記」
...さっきからそこの二人は「ここなら人目の惧れもない」と...
吉川英治 「私本太平記」
...安逸(あんいつ)すぎる日に馴れることを――討入前の心に変化の来ることを惧れるのだった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...その惧れは、今も決して解除されていなかった...
吉川英治 「源頼朝」
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