...彼のピアノ演奏は悽愴な雰囲気を醸し出していた...
...映画のエンディングにかかる悽愴な曲に涙が出た...
...彼女が彼を見つめる瞳には、悽愴な思いが滲んでいた...
...小説のラストシーンには、悲しみと悽愴が交錯している...
...音楽評論家はこの曲を「悽愴なる小品」と評した...
...宇宙の風景はあまりに悽愴(せいそう)で...
海野十三 「宇宙尖兵」
...均(ひと)しく誰も彼も大宇宙の悽愴なる光景に大きな衝動をうけたのであろう...
海野十三 「宇宙尖兵」
...異常に悽愴の氣を帶びてゐた...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の死」
...果して真名古は一種悽愴な面持で有明荘を立ち出でると...
久生十蘭 「魔都」
...悽愴(せいそう)を極めた光景を描きあらわしつつ...
夢野久作 「斜坑」
...只悽愴たる感じにのみ打たれた...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...笑うにも笑えない……たしかに私を私と知っている確信にみちみちた……真剣な……悽愴(せいそう)とした……...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...悽愴を極めた大恐怖ノンセンス劇の興行を停止させずにはおられなくなったのだ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...吾々の両親でも祖父母でも、誰でも一度や二度は経験しているであろう「シマッタ」とか「俺は死ぬんだッ」とか思う瞬間の、悽愴、悲痛を極めた観念の記憶が、一つの心理遺伝となって、吾々子孫に伝わったものの再現であろう事は、誰しも疑い得なくなるで御座いましょう...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...その苦しみが如何に悽愴たるものがあるかは門外漢の想像し得るところでない...
夢野久作 「能とは何か」
...やがて、谷間から、裏から表から、これへ犇々(ひしひし)近づいて来る敵の気はいを知ると、さすがに、膝を立て、太刀をつかんで、「来たっ――」「思い残すところなくやれよ」「いうまでもない」らんと、みな眼をかがやかし、はやくも、悽愴な気を、眉に、唇に示し合って、針鼠(はりねずみ)のように、体じゅうを硬めていた...
吉川英治 「上杉謙信」
...なんともいい難い悽愴(せいそう)という感は...
吉川英治 「銀河まつり」
...その悽愴(せいそう)さに打たれたが...
吉川英治 「三国志」
...そして依然、大波天にみなぎり、乱雲のあいだからほのかな月光さえさして、一瞬は晃々と冴え、一瞬は青白い晦冥(かいめい)となり、悽愴の気、刻々とみちていた...
吉川英治 「三国志」
...悽愴(せいそう)な味方の者の影にかこまれていた...
吉川英治 「私本太平記」
...悽愴(せいそう)な風がたえず吹いていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...悽愴(せいそう)の気に近い光があったにちがいない...
吉川英治 「新書太閤記」
...ただ悽愴(せいそう)な鬼気だけがシーッと凍りつめてくる...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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