...葉子は恐ろしさにおびえて声も得(え)上げなかった...
有島武郎 「或る女」
...過失(かしつ)とでも何とでも、弁解の道はあろうものを、ただ裁判所恐ろしさ、牢獄恐ろしさ、逃げ隠れをしたばっかりに、絞首台よりもっとむごたらしい、焦熱地獄へ落込んでしまった...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...なんだか「運命」の迫って来る恐ろしさと同じように...
寺田寅彦 「病院の夜明けの物音」
...」彼は恐ろしさに飛び上がった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...かくのごとくして死ぬる恐ろしさは筆紙のおよぶところではない...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...破裂のあとは七日まで山の鳴動が止まぬので檜原の村では家財を悉く馬に乘せて夜は殊に恐ろしさに堪へ兼ねて逃げようとしては流石に躊躇して夜を明すといふうちに山の騷ぎが止んだのである...
長塚節 「鉛筆日抄」
...真実としては殆ど想像に絶するほどの恐ろしさであるけれど...
シモン・ニューコム 黒岩涙香訳 「暗黒星」
...自分の素姓を知っているのが恐ろしさに...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...二江戸の火事の恐ろしさは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...作松に罪を被(き)せることが出來る」平次の説明の恐ろしさに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...人と人との愛慾の葛藤(かつとう)の恐ろしさに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...幽靈の出現のまへに起るやうな恐ろしさをかんずる...
萩原朔太郎 「散文詩・詩的散文」
...このほかの恐ろしさならなんでもよい! 鋭い叫び声をあげて私はそのふちから駆けもどり...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「落穴と振子」
...しかし自分自身でそれを確かめることはなんだか恐ろしさうに...
堀辰雄 「麥藁帽子」
...蒲団(ふとん)を被(かぶ)って慄(ふる)えていた蔦江は一人部屋に残されるのが恐ろしさに...
松本泰 「宝石の序曲」
...すると恐ろしさと苦しさとではね起きた...
山本周五郎 「青べか物語」
...耳を澄まして運を天に任かせておるその恐ろしさ...
夢野久作 「近世快人伝」
...あんまり女らしくて優し過ぎるのがこの事件の恐ろしさと不思議さを生み出す原因になっているのではないかと...
夢野久作 「霊感!」
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