...私(わし)はどうした結縁(けちえん)か、その顔色(かおつき)から容子(ようす)から、野中にぼんやり立たしましたお姿なり、心から地蔵様が気に入って、明暮(あけくれ)、地蔵、地蔵と念ずる...
泉鏡花 「悪獣篇」
...その中から大尉は心に念ずるただ一つの顔をさがし出そうとして...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...かれの口からは思はず仏を念ずるの声が出た...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...亂戰の中に再び驅るべきか?衆に命じて城壁の中に集らしむべきか?念ずる彼の傍(かたはら)に來るポイボス・アポローン...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...汝を怖れ勇と意氣忘れしめんと念ずるや?汝は槍に逃れ行く我が身の背をばよも刺さじ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...『我の行かんと念ずるを止むる勿れ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...廣く世人の注意を惹きたいと念ずる...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...されば拙者の気遣いに観音様を念ずるよりは...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...物を念ずる態であった...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...手答(てごたえ)のあれかしと念ずる様子である...
夏目漱石 「虞美人草」
...「欽さん」何(な)んか邪(よこし)まなことを念ずるような心持で...
野村胡堂 「芳年写生帖」
...昼夜観音経を念ずると斑虎(ふこ)に導かれ故郷へ還り得たと載す...
南方熊楠 「十二支考」
...子丑寅卯と形而上の物の名で数える事となってより十二支と十二禽を離して念ずる事が出来た...
南方熊楠 「十二支考」
...某(それがし)ヴィシュヌを念ずるに一心にして妻がいかにかの一儀を勤むるも顧みず「川霧に宇治の橋姫朝な/\浮きてや空に物思ふ頃」ほかにいいのがあるんだろうと...
南方熊楠 「十二支考」
...仏が人を念ずるとかいうが...
柳宗悦 「民藝四十年」
...静かな家庭がもちたいと念ずる願ひが...
柳田國男 「家を持つといふこと」
...念ずるということもまた結縁(けちえん)である...
柳田国男 「海上の道」
...立派なものをかいてくれる人が出ることを念ずる...
山本実彦 「十五年」
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