...今もなほ当時の憎悪は彼の心の奥底に消し難い反響を残してゐる...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...私の心の奥底には確かに――すべての人の心の奥底にあるのと同様な――火が燃えてはいたけれども...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...心の奥底には一つの声が歌となるまでに漲(みなぎ)り流れている...
有島武郎 「二つの道」
...不思議な哀調が彼の心の奥底に触れるのだった...
池谷信三郎 「橋」
...心の奥底に隠していて独りでそれを吟味しているらしかった...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...心の奥底まで一個の写真機に化しているものでしょうか...
太宰治 「女の決闘」
...私の心の奥底には...
太宰治 「乞食学生」
...「人の心の奥底を根掘り葉掘りすること」は好きなのである...
谷崎潤一郎 「鍵」
...今迄の彼は、自分が心の主(あるじ)であり、心の働きはどうでも思い通りに支配することが出来たのだが、その心の奥底に、全く自分の意力の及ばない別な構造の深い/\井戸のようなものがあって、それが俄(にわ)かに蓋(ふた)を開けたのである...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...「心の奥底に、全く自分の意力の及ばない別な構造の深い/\井戸のようなものがあって、それが俄(にわ)かに蓋(ふた)を開(あ)けた」など、作者の説明が少(すくな)くない...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...そして遂に私は心の奥底ではこう考えていたという事を理解しました...
チェスタートン 直木三十五訳 「金の十字架の呪い」
...何という意味のない悲哀の影がゆるんだ平一の心の奥底に動くのであった...
寺田寅彦 「障子の落書」
...たとえ、心の奥底で、悪かったが、と気がついて居りながらも、あわれなネルロ、いかに身が潔白なればかまわないとは言え、そこはまだ子供です...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...内地人をやっつけなければ……」かねて心の奥底ふかくに育てはぐくんできた計画を...
中村地平 「霧の蕃社」
...同時に、心の奥底で、女というものが男へ抱く一つの感情、理窟や、世間の習俗には合わぬ、愛情というものの不思議な深さと、悲しさ、夫金五郎への献身――お京の、そういうものを考えて、淡い同感と、感謝とでもいえる気持も抱いていたのであった...
火野葦平 「花と龍」
...お互の心の奥底で語り合っているように...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...之等の夢の示現は何を意味しているのか? 私は心の奥底から後悔していない為めに...
松永延造 「職工と微笑」
...その心の奥底には...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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