...章一は目黒駅まで来て別れて往く女に心ない挨拶(あいさつ)をしてそのまま自動車に乗った...
田中貢太郎 「一握の髪の毛」
...いかにも心ないわざだという気がするのである...
寺田寅彦 「田丸先生の追憶」
...心ない次第で神宣でお題目である程度のことこそが...
戸坂潤 「社会時評」
...自分の心ない言葉を...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...アアミンガアドの心ない言葉に腹が立ってならなかったのでした...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...その時代に私などの家に取(とっ)ては途方心ない大借(だいしゃく)...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...心ない身も秋の夕暮には哀(あわれ)を知るが習い...
二葉亭四迷 「浮雲」
...今は心ない床(ゆか)か...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...この夫妻を、停車場から療養院まで乗せて来た馭者は、がさつな、心ない、鈍感な男だったが、豪商が細君を扶けおろしている間、彼は無益な気遣わしさのあまり、舌をぎゅっとかみ締めんばかりだった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...心ない人の眼にどう見えようとも...
山本周五郎 「青べか物語」
...殊に最近の腐敗が如何に爛熟を極めているかを描く事は心ない業(わざ)でなければならぬ...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...あのような心ない事を申しましたのも...
夢野久作 「名娼満月」
...また面白さうに、高笑ひを立ててゐて、心ないのか、それとも今は何も愛するものがないかのやうな女達もゐた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...興(きょう)をさまたげるも心ない業と...
吉川英治 「三国志」
...彼らの二心ない結束がくずれていないことはまず分った...
吉川英治 「私本太平記」
...……いや心ないことをした...
吉川英治 「新書太閤記」
...てまえが二心ない源氏の氏子だという証拠をお見せする為に――その鳥羽蔵をかたづけてお見せしましょう」「かたづけてとは?」「ま...
吉川英治 「源頼朝」
...(泥鰌を分けてくれぬか)といった自分の心ない言葉が武蔵は恥ずかしく思い出された...
吉川英治 「宮本武蔵」
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