...私は色彩も筆觸も構圖も――換言すれば微細なる技巧(テクニツク)が――問題にならない樣な繪は信用しない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...その夫人のやせぎすな肩との描く微細な感情の表現を...
有島武郎 「或る女」
...この微細なる点を過(あやま)たず描きしヨブ記は...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...最高度の顕微鏡でなければ見えぬような微細なバクテリアの長さが〇・〇〇三五ミリメートルあるとか...
丘浅次郎 「我らの哲学」
...そしてそれに施こされてあるきわめて微細な彫刻とが確かにそうであった...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...その表面には微細な灰粒がたとえて言えば杉(すぎ)の葉のように...
寺田寅彦 「小爆発二件」
...感ずるほど微細な知覚は働いてゐなかつた...
徳田秋聲 「余震の一夜」
...しかし「微細なものにて...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...微細な味覚にたいしては贅沢(ぜいたく)な言葉があり...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...――で愚見によりますと鼻の発達は吾々人間が鼻汁(はな)をかむと申す微細なる行為の結果が自然と蓄積してかく著明なる現象を呈出したものでございます」「佯(いつわ)りのない愚見だ」とまた主人が寸評を挿入(そうにゅう)する...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...極めて微細な震動しかしなかった...
葉山嘉樹 「牢獄の半日」
...文献や手記の微細な陰影をとらえ...
久生十蘭 「海難記」
...細君はいつまでも微細な觀賞眼を批瀝して...
牧野信一 「痴日」
...消極性には反つて積極的な微細な光りがあるんだ...
牧野信一 「吾家の随筆」
...種々な点から反省して見て、自分には、今日女性が作家としてまだ完全に近い発達を遂げていないのは、箇性の芸術的天分と、過去の文化的欠陥が遺伝的に女性の魂そのものに与えた、深い悲しむべき影響との間に起る、微細な、然し力強い矛盾に原因しているように思われる...
宮本百合子 「概念と心其もの」
...微細なものに限られていたようである)...
柳田国男 「木綿以前の事」
...これは極く微細なものですけれど...
蘭郁二郎 「脳波操縦士」
...目につかぬほどの微細な傷がその栓の頸の処にあるものと見覚(みおぼえ)がある...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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