...彼女だけは彼等よりもませてゐるだけに反(かへ)つて僕には女生徒らしかつた...
芥川龍之介 「歯車」
...徒らに漠然として廣い知識と思ふ毎に...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...象徴派の詩人を目して徒らに神經の鋭きに傲る者なりと非議する評家よ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...これら 憂愁にとざされた囚徒らのうへに光をなげる...
大手拓次 「藍色の蟇」
...徒らに臆測を以て...
高木敏雄 「比較神話学」
...ただこの悪癖あるがために徒らに身を滅した実例は実に多いのですな...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「頸の上のアンナ」
...ほんとうのキリスト教徒らしい自制心と兄弟愛の模範を示すためか...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「手早い奴」
...逆徒らは退却時に私も連れて行き...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「曲れる者」
...徒らなる排外主義は心ないものだ...
戸坂潤 「読書法」
...しかし徒らな切歯扼腕であってはならない...
戸田豊子 「鋳物工場」
...カトリック教徒らが聖母を信ずると同じように彼らは理性を信じていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...カトリック教徒らにとってはなんの重きもなさない...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...けれどそれも遂に徒らな空望であることを感じて私は益々倦怠と憂欝とに囚えられてしまった...
豊島与志雄 「微笑」
...暴徒らが銃に再び弾をこめてる間に...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...」想ひ描けない空想に、己れの身を煙りに化へてまでも、何らかの形を拵へようとする彼の想ひは、徒らに渺として、瀲と連り、古き言葉に摸して云ふならば、恰も寂滅無為の地に迷ひ込む思ひに他ならなかつた...
牧野信一 「鏡地獄」
...これは徒らなる推賞文でもなく...
牧野信一 「坂口安吾君の『黒谷村』を読む」
...縦令それが如何程徒らなものであらうとも...
牧野信一 「砂浜」
...世事にも人間の心理にも理解のある者への徒らな意地立てや強がりは...
吉川英治 「新書太閤記」
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