...俺の心の底の底に...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...若しも、地獄の底の底で、白髪(しろかみ)茨(いばら)の如き痩せさらぼひたる斃死の状(さま)の人が、吾児の骨を諸手に握つて、キリ/\/\と噛む音を、現実の世界で目に見る或形にしたら、恐らくそれは此女の自分を一睨(いちげい)した時の目付それであらう...
石川啄木 「雲は天才である」
...此時僅かに胸の底の底で...
石川啄木 「葬列」
...胸の底の底の、ズツト底の方で、誰やら泣いて居る様な気がする...
石川啄木 「病院の窓」
...貴女の御心の底の底を知つて居りましたのですよ...
今井邦子 「誠心院の一夜」
...海の底の底の底へもぐらうか...
太宰治 「陰火」
...底の底まで善良で実意のある男であった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...良人の心持がまだ底の底から汲取れぬような不安と哀愁とが...
徳田秋声 「あらくれ」
...だから、紙となり、軽薄ともなるが、今集まっている代物の如き、もうこれより下れん、落ちられんというところの、底の底におって、反溌(はんぱつ)しようとしている奴等だ...
直木三十五 「南国太平記」
...底の底まで見透せる妙な光りかたである...
林芙美子 「新版 放浪記」
...あまりにも底の底まで...
正岡容 「寄席」
...心の底の底まで喰い入って行く悲しみの中に...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...非常に臆病になって蚊のつぶやき程の人の噂にも全身の注意を集めて聞き落すまいとし「お関」と云う言葉「重三」と云う声に霊の底の底まで震わせながらも...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...私たちの腹の底の底まで見抜いている...
三好十郎 「冒した者」
...7345その根ざしを底の底まで窮めて...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...ここまでくれば底の底だと云われましたが...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...私の記憶の底の底から何かしらなつかしいような又は遣(や)る瀬(せ)のない夢のような……正直に云えば吸い付きたいような思い出を喚(よ)び起すらしい気持のする匂いであった...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...井を罵(ののし)ることばかりを能としておらなかったか――底の底の清水がこんこんと湧き出づるまで真を尽しぬいてみたか」「…………」「総じて...
吉川英治 「新書太閤記」
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