...底のほうに暗い悲哀がこちんとよどんでいるばかりだった...
有島武郎 「或る女」
...深い底のほうへひきずりこまれてしまうのでした...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「人魚の姫」
...それより底のほうにぼんやり見えていましたのは...
江戸川乱歩 「影男」
...はるか底のほうから...
江戸川乱歩 「奇面城の秘密」
...あっとおもうまに、それが、どうくつのやみのなかへ消えていくと、また、底のほうから、ネズミ色の大きなやつが、いくつも、いくつも、浮きあがってくるのです...
江戸川乱歩 「探偵少年」
...山盛りの底のほうの...
太宰治 「グッド・バイ」
...狭(せば)まっている底のほうに力を入れて押してみた...
田中貢太郎 「藍瓶」
...土佐(とさ)の高知(こうち)の播磨屋橋(はりまやばし)のそばを高架電車で通りながら下のほうをのぞくと街路が上下二層にできていて堀川(ほりかわ)の泥水(どろみず)が遠い底のほうに黒く光って見えた...
寺田寅彦 「三斜晶系」
...窓の外の例の中庭の底のほうから男女のののしり合う声が聞こえて来て...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...下のほうへ流れて底のほうへ向かって動きます...
寺田寅彦 「茶わんの湯」
...冷却されると同時に底のほうで発生した悪いガスなどの蓄積も妨げられる...
寺田寅彦 「藤棚の陰から」
...身をもがいてはまた底のほうへ沈んでいった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...まるで沈んでいた底のほうから浮かび上がるようにそろそろと首を出すが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...草むらの底のほうは下葉が落ちつくしてがらんどうになり...
室生犀星 「螽※[#「虫+斯」、第3水準1-91-65]の記」
...「どこかけがでもしたか」底のほうで喚く声がしたが...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...記憶の底のほうから拾いだしながら夜の街へでかけていった...
山本周五郎 「季節のない街」
...記憶の底のほうに消えかかっていた...
山本周五郎 「さぶ」
...林の外は勾配の急な斜面が谷底まで続き、杉の若木や雑木林が茂っていて、谷底のほうから、大仏川へ落ちる渓流の音が聞えて来た...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
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