...絶えず小心な彼の気分を掻乱(かきみだ)してゐたのである...
芥川龍之介 「枯野抄」
...それが小心な私には...
芥川龍之介 「疑惑」
...私の周囲のものは私を一個の小心な...
有島武郎 「小さき者へ」
...)父は小心な実直者で...
石川啄木 「刑余の叔父」
...充分、小心なほどに、用心しているつもりである...
太宰治 「懶惰の歌留多」
...……二月十五日少し歩いて雨、布津、宝徳屋(三〇・中)気が滅入つてしまうので、ぐん/\飲んだ、酔つぱらつて前後不覚、カルモチンよりアルコール、天国よりも地獄の方が気楽だ!同宿は要領を得ない若者、しかし好人物だつた、適切にいへば、小心な無頼漢か...
種田山頭火 「行乞記」
...あの当惑したやうな小心な表情が今も房一の上に現はれるのを認めた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...極めて小心な策略もあるにはあるやうだ...
中島敦 「かめれおん日記」
...自分のやうな小心なものは發狂してしまふに違ひないと思つた...
林芙美子 「雨」
...という極く小心な「正直(しょうじき)」から刻苦するようになったんだ...
二葉亭四迷 「予が半生の懺悔」
...謙虚な小心な愛で愛している...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ルイスヒェン」
...小心なる爭鬪を捨てることを...
吉川英治 「折々の記」
...元来、小心な何進、一時は憤怒にかられて、この大事をあえて求めたが、一瞬のまに禁門の内外はこの世ながらの修羅地獄と化し、自分を殺そうと謀った蹇碩(けんせき)も殺されたと聞いたので、一時の怒りもさめて、むしろ自分のつけた火の果てなくひろがりそうな光景に、呆然と戦慄をおぼえているらしい容子であった...
吉川英治 「三国志」
...小心なる丞相かな...
吉川英治 「三国志」
...そのふるえを、後悔して眺めるように、小心な清高は、こわい顔になって言った...
吉川英治 「私本太平記」
...わけて新田義貞の一面小心な競争心の潜在も彼は見のがしていず...
吉川英治 「私本太平記」
...小心な呂宋兵衛(るそんべえ)が...
吉川英治 「神州天馬侠」
...小心なほど、父は出所以来、世間をおそれ、かつ妙に世間をすねていた...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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