...なんとなく不安であった...
海野十三 「暗号数字」
...大戦争がはじまって、何だか不安で、身を粉にして働いて、お役に立ちたいというのは嘘で、本当は、そんな立派そうな口実を設けて、自身の軽はずみな空想を実現しようと、何かしら、よい機会をねらっているのかも知れない...
太宰治 「待つ」
...そのふっくらした顔は不安で引きつっており...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「三枚の学生」
...ジャン・ヴァルジャンはコゼットの悲しみに気づかないほど不安であり...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...常でさえ宗近君に捕(つら)まると何となく不安である...
夏目漱石 「虞美人草」
...常に余分の量を家に貯えておかぬと不安で不安でたまらなくなるのです...
浜尾四郎 「悪魔の弟子」
...極楽以上のものを感じてかへつて不安であつた...
林芙美子 「浮雲」
...大晦日の午近くなってもまだ出ないとなると皆妙に不安である...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...全然一般社会と切り離されているこの病院の内部にどんな意外なものが待ち設けているのかと不安でならなかった...
北條民雄 「いのちの初夜」
...医療関係者は不安で心配そう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「死の土壌」
...今は不安で怒っているだろうが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...自分の文学的教養を考へると内心大変に不安であつた...
牧野信一 「文学的自叙伝」
...どうなることかとだれもだれも不安でならなかった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...一種の伝統的不安であり...
柳田国男 「山の人生」
...山治家においても日々は平安であった...
山本周五郎 「思い違い物語」
...また不安で気持がおちつかないらしい...
山本周五郎 「桑の木物語」
...もしいささかでも不安であり...
吉川英治 「私本太平記」
...そちは、朝麿を伴(ともの)うて、京都のお養父上(ちちうえ)にお目にかかり、かたがた青蓮院の師の君にもおとりなしを願うて、ひとまず弟の身を、家に帰してくれい」「かしこまりました」「朝麿」と、向き直って――「おもとにも、異存はあるまいの」「はい……」しかし、朝麿の心には、どうしても、梢(こずえ)のことが、不安で、悲しく、このまま自分ばかり京都へもどることは心がすまない様子であった...
吉川英治 「親鸞」
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