...召使いの奉公人にまでも如才なくお世辞を振播(ふりま)いて...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...また煙草には製造者が如才なく芋の葉や蓮の葉を乾して刻み込むから...
丘浅次郎 「人類の将来」
...大門(だいもん)通りのあたりを得意に如才なく働いたこともありますが...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...今更否ともいはれねば仕方なしに「ハアどこでもいゝんです」ときいてお神は如才なく...
田澤稲舟 「五大堂」
...ぜひ聞かせていただきましょうと如才なくいうとその男はきゅうに立ってまたざわざわとあしの葉を押し分けてわたしの傍へ来てすわりながら...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...」酒井は如才なくみのるをなだめた...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...」と女は如才なく店の閑(ひま)なことを零(こぼ)した...
徳田秋声 「足迹」
...如才なく丸山勇仙が猪口(ちょこ)をつきつけました...
中里介山 「大菩薩峠」
...委細を聞いた田口の口振は平生の通り如才なくかつ無雑作(むぞうさ)であった...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...如才なく気を配つてゐながら隆造は...
牧野信一 「白明」
...それはそれはまことに失礼と如才なく謝罪しておいたものの献酬また献酬...
正岡容 「東京万花鏡」
...如才なく楽屋の誰彼に挨拶しながらも...
正岡容 「寄席」
...絶えず如才なく人の前に自分を屈し...
水野仙子 「醉ひたる商人」
...その辺は如才なく...
吉川英治 「江戸三国志」
...――おいっ、もう一杯ついでこい」亭主は、如才なく、彼をなだめておいて、その間に、女房を裏口からどこかへ走らせた...
吉川英治 「三国志」
...それはとにかく、当夜の来客たちも、如才なく、酒がすすむにつれて、「御主人...
吉川英治 「新書太閤記」
...わが子以外の人々へ如才なく酬(むく)いた...
吉川英治 「梅※[#「風にょう+思」、第4水準2-92-36]の杖」
...「――渋沢の奴、何でも、田舎でがらにもない皇学を囓(かじ)ったり、また、それを、流行(はやり)ものの、勤王運動とやらの実行に移そうとして、八州(はっしゅう)に嗅(か)ぎつけられ、それで、ご当家の、平岡円四郎殿へ、縁故をもって縋(すが)って、隠れているのだという風評がある、――これあ、如才なく、吾々(われわれ)に、渡りをつけて来たのだろう」「すると、匿(かくま)い料(りょう)か」「ま、そうと、俺は見る」「じゃ、ありったけ、飲んでもいいな」「飲みきれるものか」「何、これだけの頭数で、費(つか)いきれんでどうする、辰巳(たつみ)へゆこう」それから、はしゃぎ出したのである...
吉川英治 「松のや露八」
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