...もっとも時々霧の中から太い毛生欅(ぶな)や樅(もみ)の枝が青あおと葉を垂(た)らしたのも見えなかったわけではありません...
芥川龍之介 「河童」
...それへ今度はもつと線の太い感情の曲線をゑがいたものが新(あらた)に加はるやうになるかも知れない...
芥川龍之介 「大正十二年九月一日の大震に際して」
...そこから走り出した太い一本の水平坑は謂わば都市計画の大通りだ...
大阪圭吉 「坑鬼」
...とりわけ首根つこの太いので名高い男だつた...
薄田泣菫 「茶話」
...」「ほんとのとこだと!」と海賊の一人が太い唸り声で私の言葉を繰返して言った...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...胸は肋骨が太いに違いない...
豊島与志雄 「或る作家の厄日」
...黒い齲歯や図太い食慾と一緒に...
豊島与志雄 「不肖の兄」
...更に水底を匍ふ鼠色の太い海蛇に至る迄...
中島敦 「環礁」
...幸い太い瘤(こぶ)だらけの頑丈(がんじょう)な自然木(じねんぼく)が...
夏目漱石 「二百十日」
...「あつしに化けて金を取つたのは?」「それがあのお紋だ」「へエ?」「あの女は太い聲をして居るだらう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...太いもんにゃかなわないよ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...海象(モールス)の牙のような太いダラリ髭を生やした主人(パトロン)らしいのが...
久生十蘭 「犂氏の友情」
...牛のような太い声で...
久生十蘭 「キャラコさん」
...彼は太い溜息を衝いて起きあがつた...
牧野信一 「籔のほとり」
...荻原は太い急(せ)わしい呼吸をしている...
水野葉舟 「北国の人」
...一度は大女、というのがやって来て、太い声を出して、丼で水を呑んで、男のようにしこを踏んで見せたりしたが、銭湯で遂(つい)にかの女は男であることを発見されて、警察へ引っ張られて、見世物はおじゃんとなったことなどもあった...
宮島資夫 「四谷、赤坂」
...随分太い藁であつた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...手ぶらじゃ帰りません」「太い奴だ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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