...少し高い所からは何処(どこ)までも見渡される広い平坦な耕作地の上で二人は巣に帰り損(そこ)ねた二匹の蟻(あり)のようにきりきりと働いた...
有島武郎 「カインの末裔」
...あるいはまた分岐しているか平坦であるかによって...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...坦々たる其一等道路(と村人が呼ぶ)の...
石川啄木 「天鵞絨」
...頂(いたゞき)を平坦(たひら)になし松竹を四隅(すみ)に立...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...こんな氣のせせこましさが私の過去をあまりに平坦にしてしまつたのだと考へた...
太宰治 「思ひ出」
...思っているところを虚心坦懐(たんかい)に申しますから...
太宰治 「新ハムレット」
...虚心坦懐であれ、洒々落々たれ、淡々たれ、悠々たれ...
種田山頭火 「其中日記」
...庭の平坦(へいたん)な部分のまん中にそれが旗ざおのように立っているのがどうも少し唐突なように思われたが...
寺田寅彦 「庭の追憶」
...この半合法的暴力を援用した方が途は平坦だというものであろう...
戸坂潤 「社会時評」
...平坦な道が自分で橇の下を背後(うしろ)へ滑つて逃げるやうに見える...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...しかし針葉樹の疎林(そりん)と灌木(かんぼく)との平坦な土地で...
中谷宇吉郎 「アラスカ通信」
...むしろ坦々たるもので...
牧野信一 「月評」
...坦々たる道ではあり...
松濤明 「春の遠山入り」
...坦々でなく紆餘曲折端睨すべからざる中に偉人の俤を偲ぶといふ風にするのが眞に是れ偉人を偉人として遇し...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...平坦地方とは加減がまるきり違いやすからね...
三好十郎 「おりき」
...又一本を佐藤坦(たひら)に寄せ...
森鴎外 「大塩平八郎」
...坦々(たんたん)たる芝生(しばふ)の庭をかけるようなものだろう...
吉川英治 「神州天馬侠」
...道はかならずしも常に坦々たる街道ばかりとは限らない...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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