...即ちブラジル珈琲は善いものに違ひありません...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...けれどもこの論法を用うるためには『より善い半ば』よりも『より悪い半ば』――即ち桜の花の匂(にお)いを肯定しなければなりません...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...最後に静かさを味ふのに善いのは開幕中の劇場の廊下(らうか)...
芥川龍之介 「都会で」
...その又死ねば善いと思つた中には僕の肉親さへゐないことはない...
芥川龍之介 「僕は」
...「この画さえ仕上げれば死んでも善い...
芥川龍之介 「夢」
...自己を愛することがかつ深くかつ善いに従って...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...度々釣に出かけると、何だか知れないが、家の者に気兼するやうな風になツて、夜中に、女どもを起すでも無いと、自分独り起きて炊事することも有るですし、よし飯焚を為(し)ないにしても、朝飯とお弁当は、お冷でも善い、菜が無いなら、漬物だけでも苦しうない、といふ工合で、食ぱんのぽそ/\も、噎(むせ)ツたいと思はず、餌を撮(つま)んだ手で、お結(むす)びを持ツても、汚いとせず、極(ごく)構はず屋に成るから、内では大喜びです...
石井研堂 「元日の釣」
...四季は順々にわれわれにとっていちばん善いものに思われるもので...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...凡そ想像し得る一切の善いものを網羅している...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...善い功徳(くどく)を施こしたという愉快な感じが残ったのである...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...私は昔と今と比べてどっちが善いとか悪いとかいうつもりではない...
夏目漱石 「文芸と道徳」
...作者の意はそんな景色などはわからないでも善いのだといふので...
正岡子規 「病牀六尺」
...正しく読まなければ善いものの価値も分らないであろう...
三木清 「如何に読書すべきか」
...善い思想あるいは悪い思想という言葉を人々は一層多く実際生活のうちでは用いているように見える...
三木清 「危機における理論的意識」
...なかなか正しい点や善い所もありました...
三好十郎 「恐怖の季節」
...そんな男!友吉 善い人です...
三好十郎 「その人を知らず」
...あの男は正直な、善い男でしたよ...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...人間は善いことをして置きてえものだな」「まったくで」「俺も...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
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