...唯児島喜久雄君あるのみ...
芥川龍之介 「恒藤恭氏」
...間もなく聞えるのは唯血の滴る音ばかりになつた...
アナトール・フランス Anatole France 芥川龍之介訳 「バルタザアル」
...孔乙己は立飲みの方でありながら長衫(ながぎ)を著た唯一の人であった...
魯迅 井上紅梅訳 「孔乙己」
...土台が唯物的に出来あがっている私は...
田中貢太郎 「妖影」
...ある意味からともかくも唯物論的な西鶴の立場を窺わせる窓口となるものでないかと思われる...
寺田寅彦 「西鶴と科学」
...――唯物史観は今日...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...この課題の唯物論的な解決は私流には之からだ...
戸坂潤 「思想としての文学」
...唯物論が唯物的に(?)物を考える主観的態度のことであるよりも先に...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...科学的乃至哲学的な根本概念組織――それが唯物論だ――を思想のメカニズムとする代りに...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...千里(ちさと)のほかまでと思ひやるに添ひても行かれぬものなれば唯うらやましうて...
樋口一葉 「月の夜」
...唯(ただ)残念で気の毒なのは...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...」我々はここに唯物辯證法の最も原始的なる根源的なる形態を見出すことが出來る...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...同士相逢うて唯笑談時の移るを忘るる事あるも亦妨げなき事」を...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...きょうは「今日の文学の鳥瞰図」を唯研に送り...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...我々の家をつぶすか救うかの唯一つの持参金みたいなものだ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...お初のことやら病気やらで思いやつれた孤独の身が今では種を唯ひとりの頼りに生き永らえているようなものである...
矢田津世子 「神楽坂」
...汽車は朝夕唯だ二回しか運転してゐないので...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...驚き入った乱行者でござる、お場所がらを相心得て、唯々、彼の乱暴を避けん為に、背後(うしろ)にまで手疵(てきず)をうけ、面目もござらぬが、不時の災難と申すものは、まことに、避け難いものと相見える』呻きながら云うのであったが、答弁になると、老獪(ろうかい)な饒舌(じょうぜつ)は、立板に水を流すようだった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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