...王侯将相よりも文豪の尊敬される欧羅巴(ヨーロッパ)なら疾(とっ)くに日本の名蹟とし東京の名誉とし将(は)た飯田町の誇りとして手厚く保管し...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...職業的堕落婦人よりは一層厚顔だ...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...空になった籠のまわり――特に部厚い木を貼った籠の下半分に近づけた...
海野十三 「軍用鼠」
...一フィートもしくはそれ以上の厚みのパルプ状の枝のかたまりをなし...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...表紙はツルツルの厚い西洋紙であるから...
谷崎潤一郎 「鍵」
...その安政二年三月月性(げっしょう)に与えたる書中の一節に、「魯墨講和一定す、決然として我よりこれを破り信を夷狄(いてき)に失うべからず、但し章程を厳にし、信義を厚うし、その間を以て国力を養い、取り易き朝鮮、満洲、支那を切随え、交易にて魯墨に失う所は、また土地にて鮮満にて償うべし」と...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...奴らの厚顔な威勢は単なる物笑いとなってしまうだろう...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...面の皮の厚いもので...
直木三十五 「死までを語る」
...普通の平板結晶に雲粒が沢山附着した時は厚板になるのであるが...
中谷宇吉郎 「雪」
...こっちが厚い練塀(ねりべい)らしいから風の音がそんなに聞えないけれど...
夏目漱石 「行人」
...幅の厚(あつ)い西洋髪剃(かみそり)で...
夏目漱石 「それから」
...且つあまりに直線的に濃厚なのを平生から怪(あやし)んでゐた...
夏目漱石 「それから」
...唇の厚いその顔を何故か...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...が間もなく女は監房の内部へ消えて、厚い扉が、図太く入口を覆つてしまつた...
北條民雄 「間木老人」
...京のは濃厚で、江戸のは淡泊です...
正岡子規 「俳句上の京と江戸」
...地下室の酒場らしい濃厚な陰翳がなさすぎる...
宮本百合子 「印象」
...しらが頭のごく温厚なひとであった...
山本周五郎 「桑の木物語」
...つねに重厚(ちょうこう)に軍をたたみ...
吉川英治 「上杉謙信」
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