...扉の上の欄間に隠してあった杉箸細工の棒切れをとりだすと、かねての手筈どおり、扉の下に腹匍い、棒切れをもった腕を空気穴から出して棒の先で壁を軽く叩きながら、腕金を探った...
海野十三 「鍵から抜け出した女」
...電線が反吐(へど)をはいたように入り乱れて地面を匍(は)っていて...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...却(かえ)ってあんなに暗いのだ」「なんだか化物がゾロゾロ匍(は)いまわっているようですね」そうは云ってしまったものの...
海野十三 「崩れる鬼影」
...……お妙だったか……)半之丞は地面に匍(は)いまわりながら...
海野十三 「くろがね天狗」
...この子が縁の下を匍いまわっていたのよ...
海野十三 「深夜の市長」
...この天井裏を匍(は)い廻っている電灯会社の第四種電線とは...
海野十三 「電気風呂の怪死事件」
...あの巧妙な鉄の爪でもって匍いのぼり...
海野十三 「蠅男」
...床を匍(は)うよ...
海野十三 「街の探偵」
...ソロソロと横に匍ってゆくと...
海野十三 「流線間諜」
...雨上りの道へのつそり匍匐(はひつくば)つてゐる...
薄田泣菫 「茶話」
...地を匍(は)う鳥になったのだ...
太宰治 「正義と微笑」
...房一たちはその岩の背に匍(は)ひ上つては水の中に滑り滑りしてゐた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...又一所にかたまつて遠くの山襞(やまひだ)にうすく匍ひ上る青い一条の煙(それは炭焼の煙だつた)に驚きの眼を見はつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...將(まさ)に匍(は)ひ去(さ)らうとする素振(そぶり)が見(み)えました...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...葛(くず)の葉の匍(は)い渡った所は方々にあった...
柳田国男 「雪国の春」
...「あッ」S=向いの屋根必死で屋根瓦を掴んで匍い上ろうとしている石松...
山中貞雄 「森の石松」
...どうしてそんな気味のわるい森の方へ匍(は)い寄って行く気持ちになったのか……...
夢野久作 「死後の恋」
...あとで考えると全く不思議なほどの能力でその一方の焼石の懸崖から匍い出した時は...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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