...この學者――實際この人は、何事にも退嬰的な態度をとることと、その癖平生は人の意見には頓着なしに自分の言ひたいことだけを言ふといつた風な傾きのあることとの二つの學者的な習癖を除いては、殆ど全く非難すべき點のない、温厚な、勤勉な、頭の進んだ學者で、現に東京帝國大學に講師となり、繁劇な新聞の仕事をやる傍ら、其處の商科に社會學及社會政策の講義をしてゐるが、しかしその最も得意とする處は寧ろ國際法學であつて、特にその米國に關する國際法に於ては自分が日本のオオソリチイであると、嘗て彼自ら子供らしい無邪氣を以て語つたことがあつた...
石川啄木 「A LETTER FROM PRISON」
...ケムブリッジ大学の密集した部屋の一つにいるほんとうに勤勉な一学生は沙漠の修道僧におとらず孤独である...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...彼自身としてもすこぶる勤勉な官吏ではあったが...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...へ! いったいこういうものは誰がここへ持って来たのだね? これは勤勉なロシアの百姓が胼胝(たこ)だらけの手で稼(かせ)いだ一カペイカ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...勤勉な誠実なそれらのりっぱな労働者らは皆...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...勤勉な蜜蜂(みつばち)の巣...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その職人や仲間の勤勉な動物どもが...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...もっとも勤勉な者さえ休息を欲するほどの年齢になってもなお...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そういう勤勉な蜜蜂たちを見出す好機が得らるるのは...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...まことに勤勉なものだと...
中谷宇吉郎 「ウィネッカの秋」
...日本人のような勤勉な農家にとっては...
中谷宇吉郎 「コロラド通信」
...この上もなく勤勉な男で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ぬきんでて勤勉な児童だつたことで...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...僕の祖父は至つて了見の小さい町役場の吏員であつたところ、不図僕は彼が自烈亭と号して狂歌などをよんでゐたのを憶ひ出し、あんなに慎ましやかな酒飲みであつたが、勤勉な役員で、普段でも山高しやつぽを被り、お目出度い/\といふのが口癖で、人と口論するためしもなく一日一日の平安無事ばかりを祝福して晩酌の長閑さに浸つてゐたかの人物でも、内心には矢張りぢれツ度い思ひがあつたのかと意外に思ふのであつた...
牧野信一 「自烈亭」
...勤勉な耕作者を表彰し...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...より周到勤勉ならしめるというよい効果を...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...平和な生活の中では勤勉な市民であり...
宮本百合子 「新しいアジアのために」
...このロバはアルプスにかくれ住んだ詩人(名を堂(ママ)わすれてしまいましたホラ――どうも出ない〔約二字分空白〕の驢馬の詩からとったもの、ロバこそは天国での上座にいる、勤勉な驢馬は、という詩(ああ、フランシス・ジャム...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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