...夫人の悪意はせき立って募るばかりだった...
有島武郎 「或る女」
...それと共に勃発的(ぼっぱつてき)に起こって来るヒステリーはいよいよ募るばかりで...
有島武郎 「或る女」
...吹き始めた暴風は一秒ごとに募るばかりで...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...これまでに幾倍してひとしお可愛さも募る思いがするとともに...
近松秋江 「霜凍る宵」
...あまりに募る迫害に恐れたのか...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...彼女の病気がどこまで募るか解らなかった...
徳田秋声 「足迹」
...しかし雨は降り募るばかりで...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...冗談を云い募る元気も一寸出なかった...
夏目漱石 「それから」
...なれば放蕩(ほうとう)が猶募る...
夏目漱石 「それから」
...帝國座がどうだのと云ひ募る時分になつたら...
夏目漱石 「「土」に就て」
...壁にあたる音の次第に募ると思ううち...
夏目漱石 「幻影の盾」
...けれども比田が時として理の徹(とお)らない我儘(わがまま)をいい募るように...
夏目漱石 「道草」
...間もなく生れたのは此の私――」長物語に綾吉の苦痛は募る様子...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...我儘(わがまま)な坊っちゃんの言い募る言葉に屈従する人達の姿であり...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...夜中にそつと拔け出して來る術(て)はあるだらう」「そんな事が出來るものですか」際限もなく言ひ募る二人...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...南朝が主として此奧州に於て官軍を募る事を力め...
原勝郎 「日本史上の奧州」
...此方では邪(ひが)みが募る...
平出修 「夜烏」
...その場合自分が優越を示そうとすればするほど相手は更に軽蔑されたのを感じ、その怒は募る...
三木清 「人生論ノート」
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