...馬車追(ひき)の老爺は丁度厩の前で乾秣(やた)を刻むところであつた...
石川啄木 「天鵞絨」
...ペン・ナイフで端から細かく刻む仕事に没頭していた...
谷譲次 「踊る地平線」
......
鶴彬 「鶴彬全川柳」
...秒を刻む袂時計(たもとどけい)の音と錯綜(さくそう)して...
夏目漱石 「道草」
...切磋骨を刻むが如き努力の成果と...
久生十蘭 「魔都」
...わが草木とならん日にたれかは知らむ敗亡の歴史を墓に刻むべきわれは飢ゑたりとこしへに過失を人も許せかし過失を父も許せかしこれは彼がそのほど故郷に歸つて父の墓に詣でたをりの偶作で...
堀辰雄 「萩原朔太郎」
...早間に刻む拍子木の音いろとともにスルスルと御簾が下りていった...
正岡容 「小説 圓朝」
...薬味(やくみ)にもニンニクを刻む...
村井弦斎 「食道楽」
...そして丸髷の震動が次第に細かく刻むようになると同時に...
森鴎外 「雁」
...自らの名を刻むにしては...
柳宗悦 「工藝の道」
...古鍛冶(こかじ)に見られるような銘(めい)を刻むことを忘れません...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...琉球の人々は如何に石を刻むべきかを識らずして識っていたのです...
柳宗悦 「民藝四十年」
...碑に刻む場合は、ノリトのように口でいうものとおのずから違って来る...
柳田国男 「故郷七十年」
...十二月になると一日一日に時を刻む音が聞えるようである...
山本周五郎 「年の瀬の音」
...生活の一瞬(いっとき)一瞬を刻むがように...
吉川英治 「新書太閤記」
...厩(うまや)の裏には馬糧(まぐさ)を刻む音が静かにして...
吉川英治 「新書太閤記」
...ほどなく五刻半(いつつはん)の時計が、奥深い所で、時を刻むと、五名の老中が、そろって、席に着いた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...ニコリと長い笑(え)み皺(じわ)を刻むと...
吉川英治 「親鸞」
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